理事長の娘は… (ページ5)

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４話ページ5

優「…パパ……」

學峯の横に来て、呼ぶと學峯は

學峯「どうしたんだい？」

優「……こ、こ……わか、な……」

ノートに書かれている問題を指差しながらたずねた

學峯「数学か、の苦手な科目だね。それじゃあ教えてあげるからここの椅子に座りなさい。」

學峯は自分の座っていた椅子に優を座らせた

學峯「それじゃあ数学の授業、始めますよ」

優「……お願い…し、ます」

優と向かい合わせになるように新たに椅子を１つ持ってきた學峯は優の分からない問題を白紙に書き込み出した

學峯「それじゃあまずは……一人でどこまで解けるか見てみよう。」

優「…あ、こ、こまで……なら…」

學峯「お、良く出来てるね。けどここからできないのは恐らくこの計算方法が少し間違えてるからだね、ここは～～～～～」

優「……！！わか、った……」

學峯「優は飲み込みが早いね。」

優「……パパの、教えかた、がじょ、ず…だから」

學峯「ﾊﾊ、嬉しい事を言ってくれるね」

優「……パパ、あり、がと……」

學峯「どういたしまして。さて、そろそろお昼だ。ご飯を食べましょうか」

一気に机の上の物を端に寄せて弁当箱を２つ置いた

優「……いただき、ます」

學峯「いただきます」

手を合わせた後、箸を動かし始めた

優「………パパ、これ……食べれ…な」

優が箸に乗せたのは

學峯「パプリカか、なら私の弁当箱に入れてください？１つだけ」

１つ、と言われた優は

優「……２個、あげ、る」

と、２つ渡そうとした

學峯「駄目だよ。１つは頑張って食べなさい？」

學峯は１つしか受け取らず、優がパプリカを食べるのを待っていた

優「………うぅ……が、ばる」

そして目をギュッと閉じながらパプリカを口に含んだ

優「……ｺﾞｸﾝ……」

必死に飲み込むのを見た學峯はクスリと笑いながら

學峯「偉いじゃないか。」

と、頭をやさしく撫でた

優「……が、ばった」

學峯「お利口だね」