理事長の娘は… (ページ35)

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３４話ページ35

如月「少し言い方はおかしいが、もし優が学秀君達の家族じゃない家族だったら見捨てられてたかもしれない。

異常な行動を起こしていたかもしれない。

最悪、自ら命を絶っていたかもしれない。

けど、何で優は今こうやって頑張って生きて楽しく暮らしていると思う？」

如月はすぐに答えを言った

如月「それはな、学秀君や學峯という家族に支えられ、助けられているからだよ。

優は生まれつき身体が弱くて色々あるけど、学秀君達は嫌な顔一つせず優と過ごしている

それだけで優は嬉しいんだと思うぞ？」

学秀「…そう言われたら何だか安心しました」

如月「元気になったか？それじゃ今日は浅野家でご飯食べよっかな～」

学秀「あまり食べ過ぎないでくださいよ。ｸｽ」

家に着くと優を降ろしてリビングに座らせた

如月「學峯は？」

学秀「会議みたいです」

会話を聞いていた優だが眠気に襲われていた

優「……ねむ、い」

如月「眠いのかー？ご飯食べてから寝るんだぞー？」

優「……ごは、何？」

如月「パプリカ(真顔｣

如月の答えに優は目を見開き席から外れようとした

学秀「優、大丈夫。パプリカはないよ。今日は鮭のバター焼きだから。」

学秀が優を引き止め、ご飯を机に並べた

学秀「如月先生、あまり変な事言うと優に嫌われますよ」

如月「ヤダ！！優嫌いにならないで！！」

如月は涙を流す振りをしながら優の方を向いた

優「……せ、せ嫌い、じゃな、い。好き」

優は素直に答えた

如月「俺も優が好き～！！！」

学秀「……優、今日はこのくらいでいいから食べるんだよ」

優に盛ったご飯は学秀のご飯の３分の１程

優は全部食べると薬を飲み、就寝の準備を始めた

学秀は片付けが終わると部屋に戻って勉強を始めていた

優「……せ、せ」

時刻は午後10時

學峯はまだ帰っておらず、学秀が風呂に入った頃

優がクマの人形を片手に持って本を読んでいる如月の前に来た

如月「どうしたー？」

優「寝るま、で……手、繋いで、て……？」

こうお願いして２人で優の部屋に入った