理事長の娘は… (ページ34)

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３３話ページ34

優「ｳｩ……ﾋｯｸ……」

学秀「優、如月先生は優を怖がらせようとして抱き上げた訳じゃないんだぞ？」

手で涙を拭う優の頭をやさしく撫でる学秀

優「……ｯう、ん……」

如月「優～ごめんよ～(泣)」

如月は泣かせてしまった事を反省していた

学秀「優、如月先生がおんぶしてくれるから泣き止みな？」

学秀は優の荷物を如月から受け取った

優「せ、せ」

如月「どうした？おんぶは嫌か？」

如月の質問に優は首を横に振った

優「……重い……から」

優の答えに如月は驚いた顔になり

如月「いやいや！！お前自分の体重何キロか知ってるのか！？」

そうして大声で……

如月「お前の体重はな」

言おうとしたその瞬間

学秀の手が動き

ドスッ

如月「ぐはぁっ！！！！」

如月の腹にパンチが入った

学秀「それ以上言うなら次は本気で殴ります」

如月「！？い、今の手加減したの！？」

学秀「早くおんぶするならしてあげてください。しないなら僕が優をおんぶします」

学秀がいった直後に如月がしゃがみ込んで優を背中に乗せた

如月「よし！出発～」

如月は優が落ちないようにしっかりとおぶって歩き始めた

そして歩く事数十分後……

如月「…………寝たか？」

如月の首に軽く巻き付けてた優の手が解け、優の顔が如月の肩に乗っかていた

学秀「そうみたいです」

如月「おんぶとか懐かしいわ～」

学秀「何言ってるんですか、２週間前にもおんぶしてたじゃないですか」

如月「いやー俺としては毎日おんぶしたいなー。」

学秀「……キモいです」

如月「そんなド直球に言わなくても良くない！？」

如月の台詞を流し、学秀は優の寝顔を見ると

学秀「…………」

少し悲しげな表情になった

それを横目で見た如月は

如月「優は学秀君という兄がいて、學峯という父親がいて幸せ者だな」

と呟いた