理事長の娘は… (ページ29)

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２８話ページ29

如月「優～今日は誰に作ってもらったんだ？」

弁当を広げた優に質問をした如月

優「パ、パ」

如月「ふぅん學峯かー……そのウインナーもーらいっ！！」

優「あ…………」

如月の口の中に入っていったウインナーを優は見ていた

如月「ん、旨い！！やっぱ浅野家の飯は違うな！！」

優「……それ、焼い、ただけ……」

如月「おう、けど焼き加減とか油の量とかちゃんと優に合わせて作られてるな！」

優「……！」

今まで弁当に関してはあまり考えてなかったのか如月の言葉に優は驚きを隠せないでいた

烏間「？どういう事だ？」

如月「簡単に言うと優はあまり多く食べれないからその分栄養高めのご飯を作ってるってことッスよ！」

優「知らな、かった……」

烏間「弁当か……俺は大体コンビニか前の日の余り物だな」

如月「俺は誰かに貰うかコンビニだな……優が羨ましいぜ」

優「…せ、せ」

羨ましそうに見ていた如月に弁当箱を差し出した優

如月「どうした？」

優「これ、あ、げる」

指さした食材、それは

如月「パプリカ？まだ嫌いなのか？」

パプリカだった

優はパプリカが大の苦手である

そのため、ご飯にパプリカが出ると必ず誰かに譲ろうとする

如月「食べてやるよ！その代わり帰りは歩いて帰ろうな！」

優が何かを言おうとする前に弁当箱に入っているパプリカ全てを食べた如月

如月「あ、あと俺と手繋ぎながらな♪」

優「……カラス、さんは……？」

優が烏間を見ると

烏間「俺は今日は防衛省に行って報告をしなければならないから遠慮しておく」

如月「なら二人きりか？よし放課後デートしようぜ！」

烏間「大人が何変な事を言ってる」

ｶﾞﾝｯ

机に置いてあったファイルの角で如月の頭を叩いた

如月「じょ、冗談ッスよ！！痛いじゃないスか！！」

涙目になりながら頭をさすっている、如月に

優「せ、せ」

優が如月の袖を引っ張りながら呼んだ