理事長の娘は… (ページ12)

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１１話ページ12

学秀「優、スプーンを出しててくれ。僕がカレーを盛るから」

優「う、ん」

学秀はキッチンへ行き、お皿に白米とカレーのルーを盛り、優はスプーンを２つリビングの机に置いた

学秀「食べようか」

椅子に座ると手を合わせて

優「いた、だきま、す」

合掌して食べ始めた

学秀「優、今日は何を勉強したんだ？」

優「今日…………す、がく、した」

学秀「苦手科目か……分からない所はあるか？」

優「だ、じょぶ…パパに、教えても、らっ、た」

学秀「そうか、他には？」

優「…………あ！」

何かを思い出したのか優はスプーンを置いて

優「きょ、ごは、がんば、た」

学秀「お昼かい？」

優「うん！」

学秀「！」

学秀は優が笑っているのを見ると少しばかり驚いたが笑い返した

学秀「凄いじゃないか、今日の晩御飯も頑張ろうか」

優「……………………」

途端に動きが止まった優

学秀「…仕方ないな。それじゃああと少し食べたらラップを巻いて置いておこうか。」

優が全て食べれないという事を顔で訴えたのが伝わったのか学秀はあと少し食べるだけで良いと優に言った

すると優は頷き、３口程口にすると合掌をした

優「ごち、そ、さま」

学秀「ご馳走様」

食器を下げると学秀は勉強すると言って２階へ上がっていった

優はいつの間にか溜まっていた風呂に入ることにした

そして少しして優はパジャマに着替えてリビングにあるソファーに座った

優「ｹﾎ…………あ…………くす、り」

優は朝、昼、晩、そして必要に応じて薬を飲まなければならなかった

學峯の時のは昼の、そして學峯が学秀にメールしたのが夜の分である。

優はテクテクと二階の学秀の部屋に向かった

ｺﾝｺﾝ

学秀「はい」

優「おに、ちゃ。」

学秀を呼ぶと直ぐに部屋から出てきた

学秀「どうしたんだ？優…………って髪の毛！！大分濡れてるじゃないか！！直ぐに乾かすぞ。おいで」

優を見た途端に濡れている髪に目が行き、風邪を引いてしまうと心配した学秀は一階におりてドライヤーを持ってきた