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3話やで ページ4

sideA

朝、いつも通り彼氏に呼ばれて殴られていると一人の男子生徒が助けてくれた。彼氏が去った後、私も教室に戻ろうとしたら腕を捕まれて、保健室で手当をされた。今まで、こんな風に助けてくれる人なんていなかったから、驚いた。そんなことを考えていたら手当が終わったので、お礼を言って教室に帰った。

教室は嫌いだ。

みんな私を好奇の目で見てくる。聞こえてくるのは”かわいそう”だの”誰か助けてあげないの”だの結局みんな関わりたくないんだ。
そんな目線にももう慣れた。視線が嫌なら目をつむってしまえばいいんだ。

そうこうしているうちにSHRの時間になった。今日は席替えをするらしい。どこでも同じだから全く興味が湧かない。そんな気分のままクジを引いて、席を移動する。そして目に入ったのはついさっき見た金髪。

『あ・・・。』

思わず声が出てしまった。そしたらその声が聞こえたらしく、目の前の彼もこちらを見て驚いた顔をした。まさか同じクラスだとは思わなかった。目の前の彼は明らかに友達の多そうな感じの人だから、私のことなんか気にならないだろう。そう思ってたのに、

侑「なぁ、名前なんて言うん?」

『え?』

侑「やから名前。」

『あ、雨宮、A。』

侑「ふーん、雨宮さんね。俺のこと知っとる?」

『ごめん、わかんない。』

侑「・・・ふーん。宮侑やで。これからよろしくなぁ、お隣さん。」

『え、うん。よろしく。』

なんで彼は私に話しかけてくれたんだろう。

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作者名:雨星 | 作成日時:2020年5月19日 0時

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