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21話やで ページ22

side侑

え、今なんて言うた?ほんまに俺にお弁当作ってきてくれるって言うた?

『やっぱり私のじゃやだ?』

不安そうに聞いてくるAちゃんは上目遣いになっとって、他の女がやったら絶対うざったい仕草なのに、Aちゃんってだけで可愛いと思ってまう。違う、今はそこやなくて。

侑「え、俺に弁当作ってくれるん?まじで?ほんまに?」

『う、うん。宮君が嫌じゃないなら。そんなに美味しいわけじゃないけど。』

侑「ほしい!めっちゃほしい!」

『え。』

侑「明日から作ってくれるん?」

『うん。』

侑「ほんま?なら今日の帰り弁当箱買いに行こ。」

『う、うん。』

ここで気付く。周りから感じる何とも言えない視線に。そっと周りを見ると、腹抱えて蹲っとるサムについにバイブレーションになった銀。角名はスマホを下ろさない。まさか、

侑「角名、一個聞いてええ?」

角名「何?」

侑「それ動画?」

角名「これ動画。」

侑「俺だけ?」

角名「二人。」

侑「・・・。」

ください
角名1週間購買のパンね
・・・うす

失うモノもあったが、得るものは多かったで。とりあえず、弁当作ってもらえるんや。しかも今日の帰り一緒に買い物行く約束もできた。一気に自分の気分が上がっていくのが分かった。俺単純やん。ちらっとAちゃんの方を見ると、静かに飯食っとった。そのまま見続けると視線に気付いたのかこちらを見た。

『宮君?ご飯食べないの?』

侑「ん〜、食べるけど、俺はそっちが食べてみたい。」

『そっち?』

俺が指さしたのはAちゃんの弁当箱に入っとる卵焼き。

『明日のお弁当にも入れるつもりだったけど。』

侑「せやけど、今食べたい。あかん?」

『んーん、いいよ。はい。』

Aちゃんは俺に対して卵焼きを差し出してくれた。自分の箸で。え?

『?食べないの?』

侑「え、あ、いあや、えーっと、いただきます。」

なんで俺は最後の最後で返り討ちにあうんや。ずるない?なんやねんもー!!!そんで、周りで笑い転げとる三人はええ加減黙れや!!!もー、俺はいつになったら完全勝利をおさめられるんや。

・・・・・・?何に対しての勝ちや?てか、俺は何でAちゃんにこんなに振り回されとるん???


治「(嘘やん。あいつ今までの全部無意識なん?そんで未だ気付いてへんの?銀でも気付いてんのに)」

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作者名:雨星 | 作成日時:2020年5月19日 0時

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