俺が助けたんねん【宮侑】 (ページ21)

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20話やでページ21

side侑

昨日と同じように部室に行く前にAちゃんをギャラリーに送って、上着を渡して部室に行って着替えて朝練をこなす。終わったら着替えて迎えに行く。そしたら、また俺の上着をちゃんと着とってくれたから、朝のモヤモヤが少しなくなる。そんで一緒に教室行って、隣の席座って授業を受ける。昨日から始まった流れやけどAちゃんの中でも俺の中でも定着してきとる。その事実がめちゃくちゃ嬉しい。

侑「Aちゃん、お昼行こか。」

『うん。』

お昼になったら、Aちゃんと一緒に屋上へ向かう。

治「やっぱりお前らが一番最後やな。」

侑「うっさいわ。」

いつも通りのやりとりをしながら昨日と同じ位置に座ればAちゃんも同じように俺とサムの間に座る。

治「あ、そうやAちゃん。」

『ん？』

治「これ預かってきてん。」

『クッキー？』

治「今度私とも一緒に食べようねやって。」

『間宮ちゃん？。』

治「おん。美味かったで。」

『そりゃ間宮ちゃんが作ったんだもん。美味しいに決まってるよ。わかった。クッキーありがとって伝えといて。』

治「ん。」

･･･めっちゃ楽しそうやんけ。さっきまでなくなってたモヤモヤがまたたまってきた。今はAちゃんに見えとらんからええけど、絶対酷い顔しとる。弁当を食いながらモヤモヤしとるとめっちゃ前から視線を感じた。嫌な予感がして前を見たら、

角名「･･･。」

スマホ構えた角名がおった。しかもにやけるのめっちゃ我慢しとる。ちなみにその横で銀は腹抱えて死にかけとった。そのまま召されてまえ！

侑「何撮ってんねん！」

角名「いや、侑があまりにも珍しい顔してたから。これは撮らなきゃダメでしょ。」

侑「撮らんでもええわ！てか銀！お前も笑ってないで止めろや！」

銀「･･････。」

角名「いや、銀はもう無理だよ。」

役に立たんのう。

『宮君は？』

侑「え！？何が！？」

『いや、治君が間宮ちゃんにお弁当作ってもらうと嬉しいって言ってたから、宮君はどうなのかなって思って。』

侑「へ？お弁当？え、人にもよるけど、好きな人にもらうんは嬉しいで？」

『そうなんだ。やっぱり嬉しいのか。』

え、どうしたんやろ。

『じゃあ、私が作るのは？』

侑「へ！？」

『いや、いつも色々してもらってばっかりだからお礼にって思ったんだけど、やっぱり私のじゃだめかな。』

へ！？