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13話やで ページ14

side侑

侑「そういえば、いつまで宮君って呼ぶん?」

『え?』

この子今日不思議そうな顔しかしんな。ま、それよりも呼び方や。

侑「俺は名前で呼んどるやん。せっかく仲良くなったんやし、Aちゃんも俺のこと名前で呼んでや。」

『え、名前?』

侑「そう。ほれ、1回呼んでみようや。1回呼べば慣れるかもしれんやん?」

『ぅ・・・あ、あつむ、くん?』

侑「・・・。」

え、あかんやん。なんで俺が照れとるん?名前なんて、周りの女子がいつも呼んどるし、部活とか皆名前呼びやん。むしろ、サムとわからんくなるから、名前呼びしかされんやん。

『・・・うぅ、ダメ、恥ずかしい。やっぱり、名前呼びは、もうちょっと待ってて、ほしい、デス///。』

侑「ハイ。」

あっっっかんやん!俺!何が「ハイ」やねん!!!!ヘタレか!?俺はいつからこんなヘタレになったんや!!!!!

『初めて男子の名前呼んだ・・・。』

ほんとにもうやめてください。あなた無表情キャラどこいったん???あ、これが本来のAちゃんなんか。え、俺だけに見せてくれてるっちゅーこと?めっちゃ嬉しいやん。でもあかん。フルコンボはあかん。俺のライフはもう空っぽや。

『?宮君?』

顔を覆って動かなくなった俺を不審に思ったのかAちゃんが声をかけてきた。でもあかんって〜。俺今絶対顔赤いもん〜。こんなん見せれるわけないやん〜。

『・・・やっぱり、私と一緒にいるとつまんないよね。』

は?

『私面白いこと言えないし、話し上手でも無いから。ごめんね。やっぱり一人で帰るよ。彼のことも大丈夫だから。』

急いで彼女の顔を見ると、そこには俺が最近で一番見てきた、無表情で、でも何かを耐えてるような顔があった。

侑「なぁ、何回言えばわかるん?」

『え、』

侑「俺1回でもめんどいって言うたか?つまらんって、楽しくないって言うたか?空き教室で言うたよな?俺が守ったるって。ちなみに言うけどなぁ、俺の目的は、あんたに助けてって言わせることなんや!ええか!絶対俺のこと信用させて、何かあったら必ず俺に助けてって言うてくるくらいにさせたるからな!」

勢いに任せて全部言い切ってやった。言い切って思ったんやけど、俺とんでもないこと言わんかったか?恐る恐るAちゃんの方を見ると、

『/////////////』

あり得ないくらい真っ赤やった。そんでその顔で、

『・・・宮君のことは、誰よりも信頼してる///。』

特大の爆弾を落としてきよった。

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作者名:雨星 | 作成日時:2020年5月19日 0時

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