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夕焼け空が見え始めた頃、朝からあったろふまおの収録が終わって帰ろうとエントランスに向かう。
その最中、聞き覚えのある楽器の音が聴こえ思わず足を止めてしまった。
この音は、間違いない
今でも初めて聞いた時の脳天に雷が落ちたような衝撃を忘れられない
何度聴いても褪せない音
やっぱり。
覗いた先には電気をつけず薄暗いスタジオ内で無我夢中にベースを弾いてる彼女の姿
曲を弾き終わった頃合を見計らって拍手をすると彼女はバッと振り向き
「…誰ですか？」
「僕です、甲斐田です」
「おぉ甲斐田くんか、暗くて誰かわからなかったや、笑」
「電気つけましょうよ」
「暗い中楽器弾くと音に集中出来るからいいんじゃん？」
分かってないなぁ！なんて言いながら僕を小突いてくる。
女性にしては少し高めな160cmという身長を持つ彼女でも、僕との差は20cm以上もあるから上目遣いになってしまうのは必然で
「今日ここ誰も使わないと思ったんだけどお邪魔しちゃった？」
「いや、全然！たまたま通りすがった時に聴こえてきたのが耳馴染みのある音だったのでつい...笑」
「さすが耳良いんだねぇ、あっ、それとも私のオタクだから？」
首をこてんと傾げながら茶目っ気たっぷりな顔で聞いてくるもんだから思わず言葉に詰まる。
「黙らないでよ〜笑」
「Aさん、それ分かっててやってますよね...」
思わずジト目になってしまったのは許して欲しい。
「さぁ？どうでしょう？」
僕の表情をみて愉しそうに笑い声を漏らした彼女は無造作に弦を弾きながら、ふと思い出した様に呟く。
「初めて甲斐田くんにベース弾いてるところ見られたのもさっきみたいな感じだったね」
「っ...懐かしいですね」
「うん。ほんと、懐かしいね。」
僕にとっても、きっとAさんにとってもあの日は転換点で。
出会いは偶然で必然だなんてよく言うけど、まさにそうだと思う。あの時、彼女を見つけたのは。
静けさが二人の間に舞い降りてくる。僕はこの場に相応しい言葉を探し求めていた。
茜色だった空はいつの間にか藍色に塗り潰されていて、
＿＿＿＿＿＿やがて逢魔が時になろうとしていた
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蒼(プロフ) - 毛糸さん» 拙い文才をかき集めて書いておりますのでそのお言葉めちゃくちゃ嬉しいです🙇🏻♂️😭命はかけずにこれからもどうか何卒🙏🏻 (2022年12月24日 11時) (
レス) id: c959c16cab (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - アイス食べたいさん» そう言っていただけると嬉しいです︎ ︎；；ありがとうございます…！！ (2022年12月24日 11時) (レス) id: c959c16cab (このIDを非表示/違反報告)
毛糸 - え？もう最高すぎるやば文才高ぇ、命かけて応援します… (2022年12月22日 5時) (レス) @page8 id: 7f78475e3f (このIDを非表示/違反報告)
アイス食べたい - なんかもう…全てが好きです（語彙力）応援させていただきます…! (2022年12月21日 15時) (レス) id: db80ae88fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2022年12月21日 1時
