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セ「可愛かったで」
『セ、セクハラですよ。先生』
セ「ぎりぎりセクハラちゃうわ！…多分。」
真っ赤になってしまった顔を隠そうと、俯きながら、そう呟く。
本当は、すごく嬉しかった。心が一瞬にして浄化されてポカポカしてきて、例えるならば、授業で疲れ切ったあとに温かい日向に当たると、全てが吹っ飛ぶ的な感覚。
すごく安心した。
別に全員に可愛いなんて思ってもらわなくてもよかったんだ。
誰か一人に可愛いと思ってもらえるだけでこんなに嬉しいなんて思わなかったから。
セ「次は、サイドポニテでお願いな」
『私の歳でイタくないですか？』
セ「まだ17やろ！全然いけるわ！！」
ニカッと珍しく少年のように微笑む先生に、小さくお礼を伝えると、しっかりと聞き取ってどういたしまして、なんてさっきの無邪気な笑顔からは想像できないほどの優しい笑顔で返された。
セ「もうそろそろ戻れる？」
『顔赤くないですか？』
セ「うわっ、さっきまで泣いてたって顔してるやん」
『え！？うそ！』
セ「うそうそ」
ケラケラと笑いながら部屋から出ようと歩き出す先生の背中を追いかけて、嫌いです、と言うと、許してーや。なんて、ポンッと私の頭の上に掌を乗せながら言い放つ。
『セクハラですよ』
セ「えっ、これもセクハラに入るん！？」
『生徒がセクハラと言えばセクハラになるんです。』
セ「なんやねんそれ…」
こんな他愛もない話をしながら部室へと戻ると、ガヤガヤした部屋が一変してシーンっと静まり返った。
やっぱり、帰ったほうがよかったのかな。
『ご、ごめんなさい。空気悪くしちゃって』
さ「あっ…えと…」
『練習始めましょっか』
みんなの反応が、正直言ってしまうと物凄く怖い。本当は、どう思ってるかが分かってしまっているから。
何かをいい出そうとするみんなを無視して、自分の位置へとつく。
セ「んじゃ、軽音部の活動始めるでー」
『はい。よろしくお願いします』
気まずい空気は、歌でふっ飛ばしてしまえばいい。
嫌なことも
考えてることも
全部全部歌や音に込めて、全て吹き飛ばしてしまえばいいんだ。
そうすれば、このズシリと重い空気もなくなるから。
そうだよね坂田。
チラリと坂田の方を向くと、交わった視線もすぐに離された
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タシア松(プロフ) - ぽにょさん» ありがとうございます！！最高の褒め言葉です、 (2022年9月25日 20時) (
レス) id: d89a5c0024 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ - 1話1話見るごとにきゅんきゅんしてもう最高です_:(´ཀ`」 ∠): (2022年8月8日 18時) (レス) @page14 id: b0029b04cd (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます！すごい嬉しいです！！！ありがとうございます！！この作品を好きだと感じてもらえることができてよかったです！ (2021年10月26日 6時) (レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - な、な、な、なんだこの……神作者と神作品は！？ (2021年10月26日 2時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 乘肄さん» 最高のお言葉ありがとうございます!! 完璧にかけたのなら幸いです、これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします (2020年5月19日 22時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タシア松 | 作成日時：2020年1月12日 23時
