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『おじゃましました』
帰る支度を済ませ、わたるの家を出てから駅へとみんなと歩き、駅につくと、みんな住む場所はバラバラだからと各自色々なホームに散らばっていった。
私とセンラさんはどうやら同じ方面らしく、駅のホームで肩を並べる。
流れる沈黙が気まずくて、早く電車来ないかなぁとか思っていると、ゆっくりとセンラさんが口を開いた
申し訳なさそうにしゃべる姿は、いつものセンラさんとは全然違う恥ずかしそうな感じで、少しドキリと心臓が跳ねる。
セ「よかったらなんやけどさ」
____このあとセンラん家こーへん？
思わず目を見開き、全面に驚きを表しながら彼の方を見ると、そうなるよな、なんて控えめに笑いながらつぶやいた。
無意識に、行きたい！と食いつくかのように言ってしまったから、恥ずかしさで俯いてしまうと、するりと指が絡まり合って、彼の手のひらの温もりが直接伝わってくる。
セ「ちょっとの間だけ。」
『…うん』
どうしてもこの手を私には振り払うことが出来ないのは、初めての感覚に、心の奥の奥がポカポカと温まる気がしたからだと自分に言い聞かせた。
しばらくすると、電車が来たからか、意外と気まずさというようなものはなく、ただお互いの間に、まるで付き合いたてのカップルのような感覚が走った。
セ「うらたんに先越されたん悔しかったわ」
『え？』
セ「お泊りのこと。センラのほうが先にやろと思っとったのに。」
『…私もしたかった』
セ「じゃ、今度やろ」
『その時は、さとちゃん呼ばないとね』
セ「なんで？」
なんでって…。言わせないでよ。付き合ってるからでしょ、なんて今一番言いたくない言葉なんだから。
やだ、なんでさとちゃんなの。とか友達を貶すような最低で最悪なことを思い浮かべてしまって、心が痛くなる。
セ「付き合ってへんよ」
『…ぇ』
私の心を読み取ったのか、そう包み込むような優しい笑顔でそう伝える彼に、情けない声が漏れた。
だって、あういうことしてたんじゃ。
セ「全部さとちゃんから聞いたんよ。
…さとちゃんが電話したとき、あれマッサージしてただけ。
お泊りしたのは、さとちゃんがめっちゃお願いしてくるから仕方なくって感じやねん。
…って言い訳臭いよな」
ごめん、なんて消え入りそうな声でポツリと呟いたセンラさんに、ただの私の勘違いだったんだ。と罪悪感と安心が同時に心にドシリと乗っかった。
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タシア松(プロフ) - 紫苑さん» こちらにもコメントしていただいてホントに感謝しかないです、、。ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします (2021年10月26日 6時) (
レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - ドソキでツボっちゃいましたWとても面白かったです！これからも面白い作品待ってます！ (2021年10月26日 1時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - ちょこまみれさん» ありがとうございます！ (2021年1月24日 13時) (レス) id: 2434cd9a85 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまみれ(プロフ) - 素敵です (2021年1月24日 13時) (レス) id: 53f0e78d36 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - さとうさんさん» ハラハラできるようにかけていたなら良かったです…。少し自信がなかったので、。嬉しい褒め言葉本当にありがとうございます！これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2020年3月29日 12時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タシア松 | 作成日時：2019年12月21日 19時
