その笑顔に、釘付け 第4章

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side貴方








96「わしのAが、わしのAがぁぁぁぁ‼」



そら「お前のじゃない。後酔うぞそれ」







やめてやれよ、と私の肩をガクガク揺さぶり泣きたく96ちゃんにそらるさんが制止の声を掛けてくれる。


頭がぐわんぐわん揺れて、確かに酔うかもしれない。



ようやく止まってくれた揺れにほ、と息をついてると96ちゃんは机に項垂れて何やら携帯をいじり始めた。








そら「何してんの」



96「見返してる」



そら「何を」



96「そらるんとAのキスシーン」



「え⁉//」



そら「盗撮とか、お前趣味疑う」



96「じゃかましい！あぁ〜わしのAがぁぁ…」









キ、と睨んでくる96ちゃんを素知らぬ顔で無視し何故か私の側まで移動してくるそらるさん。


因みに今は彼の家にお邪魔させていただいている。



いや正直帰りたかったけど、何でか魂の抜けた96ちゃんと一緒に彼の家へ強制的に連れられた。







す、と頰に手が伸びて、彼の端正な顔が近付いてくる。


反射的に目を瞑ると聞こえたのは笑い声だった。









「え…？」



そら「髪の毛乱れてたから直しただけ。…期待した？」ﾆﾔﾆﾔ



「っし、してません！//ま、紛らわしい事しないで下さい…‼///」



そら「やっぱり期待してんじゃん。可愛いやつ」



「〜〜ｯ///も、そらるさんやです…っ//」



そら「ふーん？まぁ俺は好きだけど」



「っぇ…///」



96「わし置いてラブラブすんなぁぁああぁ!!!!」



そら「おわ、危な」









飛んできた何かを咄嗟に避けた私達は、ガンッと鈍い音がした方を見る。



そこには窪みの出来た黒いタンスと＿＿＿＿＿＿









96「ギィヤァァァ!!わしの携帯がぁぁああ!!!!」









画面がバキバキに割れた、96ちゃんの携帯が落ちていた。



なんと声をかけていいか分からない。








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