怪異の街 (ページ5)

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「東京の大学怖いんだけど·····」

その迫力に思わず呟くと、耳につけたインカムから
「大学3年生設定やから堂々してな」
「いつもの猫背やめろよ！胸張れよ！」

などの声。
猫背は生まれつきなんだってば。

·····私は今、件の大学の大学生としてここにいる。

勿論、学生証は偽装した。

·····あ、誤解しないでほしい、こういう事件は普通の警察に解決出来ないから怪異課には割と色々許されてる。

自分で後始末できる範囲だけど。
そう聞くとカッコイイっしょ？怪異課。

この事件に関わる怪異を知る為にはまず、この大学を知らなければいけない。

とりあえず、異常が見つかればいいんだけど。

適当に外を歩くが、
特に異常はない。

変な気も感じないし·····

じゃあやっぱ中か。

「まずは音楽室に行ってや。

ええと·····北館の2階やって」

「·····迷子になりそう」

北館、西館、南館、東館。

各3階ずつ。

·····ため息をついて歩き始めた。