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観察してみよう・1 ページ8

俺ー東海林隼ーたちの書き込みが、どんどん携帯の画面に表示される。俺の投稿は、2744番。その後には、海斗と新海さんの投稿が続いている。
俺は、「サッカー部モドキは黙っとけ」「文化部のことに首をつっこむな」などという完全に俺のことを言っている投稿に対し、「俺のこと?運動部は文化部に干渉しちゃいけないっていう校則はないし、俺はサッカー部だし、だいたいそんなこと言っておいて俺に何か1つでも勝てる要素あるんですか?」という、自信がなきゃ書けないことを思い切り書いてやった。
「うわ、彩花、チャラっ」
真帆が新海さんを挑発する。でも、何だかんだこの2人は仲が良い。だから、けなすのも仲が良い証拠かもしれない。
『現役文化部のさーりんです★えー最低ー↓勝手にほざかないでほしいんですけどー怒文化部だからってバカにされたらさーりん黙ってないし?てか文化部総力を上げて復讐にかかるけどよき?』
「彩花、性格の悪さが全面に出てる」
「ペンネームもろくに知らない人に言われたくないんですけどー」
俺は女子トークに混ざる勇気がなかったので、瀬戸くんの携帯の画面を覗き見た。
『文化部だから、運動部だから、帰宅部だから、という言い方は、れっきとした差別発言だと思います。僕は生徒会に立候補するのですが、文化部だから、という理由でそれを阻止される筋合いはないと思います。フェアとは言えません。差別をなくすためにも、僕は生徒会に立候補します。』
「おお、瀬戸くんすげー!なんか勇気ある発言って感じだな!俺、瀬戸くんのこと応援するよ!」
「ありがとうございます」
俺は「勇気ある発言」という所を強調して言った。
「それじゃ、しばらくみんなの反応を見てみよう」
凉馬が言うと、理科の実験で先生の指示を聞いた小学生のように「はーい」と返事をした。

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作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2021年2月2日 21時

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