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お馴染み ページ45

「自己紹介…は、するまでもないかな」
「だね」
「まあ、よろしくお願いしまーす」
「お願いしまーす」
渚学園生徒会は顔見知りばかりのメンバーで、のほほんとした雰囲気で発足した。副会長である僕ー伊達凉馬ーも、わりと気楽な感じで第1回の会議を迎えた。みんな知ってるから自己紹介もしなくていいし、緊張感はゼロ。アットホームな感じがする。
「まず、文化の城。まだ建ててから15年くらいしか経ってないのに取り壊しの話が出ています」
青葉は、ちょっと会長らしく声を作って言った。これは僕の完全な主観だけど、海斗や新海さんなら迷わず「似合わない」とはっきり言うだろう。
「その理由を突き止め、できれば取り壊しを阻止しましょう」
「了解!」
「さて、続いて、全校に発表する目標について」
「どんなのがいいかな…」
「そう言うと思って、集めてきました、バックナンバー」
青葉はバサバサと机の上に紙を広げる。瀬戸くんは、「さすがです!」と感嘆する。
「『初心を忘れない』とか『上昇喜流』とかはよく聞くよね」
「『青春は爆発だ!』とか、ホントかよ」
手当たり次第に漁る青葉に対し、浦部くんは1枚1枚丁寧に見ている。こういう所で性格が出るんだな…
「これ、翔先輩の代かな?『初積和礼』って」
「オリジナルの四字熟語もアリだよね」
ワイワイやってるうちに、下校時刻になってしまった。結局、何も決まらなかった。
…まあいいか、最初だし(『最初が肝心』とかいう概念は僕たちの中にはないし)。次から頑張ろう、、、

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作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2021年2月2日 21時

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