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カンファレンス再開 ページ4

只今の時刻、14時30分。

カンファレンスは定刻通りに再開された。

途中で中断されていた患者さんについての説明を黒崎教授が行う。




黒「──と、いうことで以上となります。何か質問がある人は?」




その問いかけに誰も反応を示さない。

質問は無いみたいだ。

まあ、佐伯教授が執刀なさる予定の患者さんだし…他の医師や研修医に質問なんて、よっぽどのことが無い限り有りはしないだろう。




黒「何も無いようならこれでカンファレンスは───」




スッと佐伯教授が片手を上げて終了の声を制止する。




黒「佐伯教授。いかがされましたか」


佐「1人、皆に紹介したい者が居る」




ゆっくりと立ち上がり、後ろの扉を振り返る教授。




佐「入りなさい」




会議室の扉が開いて、現れた1人の女性が階段を降りて来る。

みんなの視線は一気に教授から彼女へと移った。

整った顔立ちに、白い肌。

ハーフアップにされた艶のある黒髪。

低めのヒールをコツコツと鳴らして歩くその姿は、背筋がしっかりと伸びていて凛としている。

黒のスクラブに東城大の白衣を身に纏ったその女性は、スクリーンの前で立ち止まった。




佐「今日から新しく佐伯外科の一員となる北見くんだ。ドイツで3年、アメリカで2年、心臓外科医として働いていた」


 「初めまして。北見Aと申します。まだまだ未熟者ですが、今日からよろしくお願い致します」




彼女が深々と頭を下げると、自然と拍手が起こる。

佐伯教授が紹介したってことは…この女性が謎の外科医!?

顔を上げ、みんなの拍手にどこか安堵したような表情を浮かべる姿は、先程素早く処置を施し、颯爽とオペ室を去って行ったあの謎の外科医だとは思えない。

じっと見つめていると、ふと、彼女と目が合った。

ふわりと、微笑まれる。




世「───っ…!!!」




何なんだ、あの笑顔…。

大人な立ち姿の中に浮かべた微笑みはまるで少女の様に無邪気で。

あんな女性に微笑まれるなんて初めてだった。




渡「あーあ…。あの天然タラシ、また1人落としたか…」




だから、そう渡海先生が側で呟いたことに僕は気がついていなかった。

作者より→←医局にて



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霜月(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» ご指摘頂けて本当に助かりました。ありがとうございます!そう言って頂けると本当に嬉しいです♪更新頑張りますね! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - 霜月さん» いえいえ、わざわざありがとうございます!このお話とても好きなので、これからも頑張ってください! (2018年6月30日 14時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» 誤字のご指摘ありがとうございます!修正致しました。 (2018年6月30日 13時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - 「掛かっきた電話」ではなく、「掛かってきた電話」ではないでしょうか(・・?) (2018年6月30日 8時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - たぷたぷさん» コメントありがとうございます。佐伯教授、素敵ですよね♪機会が作れたら書きますね!これからも宜しくお願い致します。 (2018年6月28日 23時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜月 | 作成日時:2018年6月9日 2時

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