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仮眠室での昼寝 ページ11

第一オペ室を出てすぐに身につけていたものをゴミ箱に放った。


棚に掛けていた白衣を取って、羽織りながら廊下を進んでいく。


手術を終えたからか、眠たくて仕方がない。


お昼時が近くてお腹も空いてきたけど、それより兎に角眠い!


仮眠室で一眠りしようと医局に向かえば、中では多くの医師や研修医らしき人たちがモニターをじっと見つめている。


きっと、佐伯教授のオペを見ているんだろう。


みんなモニターに釘付けだ。


これはチャンスとばかりに医局の中へと忍び込むみ、バレないようにみんなの背後を通る。


そっと、音を立てないように仮眠室の扉を慎重に開いて中へと入った。


カーテンが引かれたままの薄暗い部屋。


部屋の主である悪魔の居ない奥のスペースはガランとしている。


先程着たばかりの白衣をまた脱いでソファの背に掛けると、後ろで髪をハーフアップにまとめていたゴムとバレッタを外した。


ベージュストライプのリボンにモーヴピンクのサテンを重ねたそれは、海外に行く前、征司郎に強請って買ってもらったものだ。


しかも、これを選んだのも征司郎。


選んで欲しいと言ったら、意外と真剣に悩んで選んだものを買ってくれた。


『ま、お守り代わりにでもしてろ』と無愛想かつぶっきらぼうに言いながら手渡してくれた、あの時の優しい眼差しを今でも時折思い出す。


何だかんだ言って征司郎はいつも私に甘い。


日頃、他者に対してあんなに冷たくて悪魔なのに。





 「まぁ、悪魔の幼馴染の特権ってやつかな」





あの征司郎のことを幼い頃から見てきた私だけの特権。


まだ暫くはそれに甘んじても許されるだろう。


そんな事を考えながらソファの上に寝転ぶと、疲れた体は休息を求めていて、意識が微睡み始めた。


近くにあった毛布を手繰り寄せて包まる。


途端に香る、苦い煙草と嗅ぎ馴れた征司郎の匂いに包まれて、私は意識をゆっくりと手放した。

ソファの上→←緊張オペ



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霜月(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» ご指摘頂けて本当に助かりました。ありがとうございます!そう言って頂けると本当に嬉しいです♪更新頑張りますね! (2018年6月30日 23時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - 霜月さん» いえいえ、わざわざありがとうございます!このお話とても好きなので、これからも頑張ってください! (2018年6月30日 14時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» 誤字のご指摘ありがとうございます!修正致しました。 (2018年6月30日 13時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - 「掛かっきた電話」ではなく、「掛かってきた電話」ではないでしょうか(・・?) (2018年6月30日 8時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - たぷたぷさん» コメントありがとうございます。佐伯教授、素敵ですよね♪機会が作れたら書きますね!これからも宜しくお願い致します。 (2018年6月28日 23時) (レス) id: 830a43c59f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜月 | 作成日時:2018年6月9日 2時

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