僕らの世界4 (ページ31)

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さあどうするページ31

「…てな感じなんだけど」
海斗とショージが一連の騒動について話し終わると、生徒会室は一気に騒がしくなった。海斗大丈夫だったか、音声くれ、騙されてたのか、などなど。
僕ー伊達凉馬ーたち渚学園生徒会は、星が丘学園生徒会室に集結して、海斗の潜入騒動について話している。ショージは、三浦くんや瀬戸くんの質問を裁くのに必死だ。途中で、
「…もういいか？もういいな、話進めるぞ」
と言って強制終了した。
「で、ここからが本題なんだけど、この情報をどこまで公開するか、そもそも公開するかしないか、さあどうするってことなんだ」
「さあどうするって…」
みんな色々考えて、自然と口数が少なくなる。
もしも公開したら…
高等部生徒会は黙ってないだろう。この選択は避けたい。
じゃあ、公開しなかったら…
高等部生徒会への誤解が解けないまま、さらに高等部生徒会の掌の上だ。それもいかがなものか。
「私は、公開しない方がいいと思う。公開したら、高等部の生徒会からどんな報復を受けるか分からないし、下手に動かない方がいいんじゃないかな」
青葉が最初に意見を出す。こういう所が生徒会長としての素質であり、尊敬できる要素だと思う。
「俺は、公開した方がいいと思うけどな。公開しなかったら、高等部生徒会の策に乗っかることになりそうだから」
浦部くんは、青葉とは反対の意見。それも一理ある。
「正直なところ、どっちがいい？」
ショージが尋ねると、青葉と海斗と瀬戸くんが公開しない派、浦部くんそショージと三浦くんは公開する派だった。もともと優柔不断な僕と、あまり関心がなさそうな神河さんだけが「どっちでもいい」という中立の立場になった。真っ二つに別れた意見は、僕たちの選択によってどちらを取るかが決まる。
「じゃあ、どちらかと言うと？」
ショージがそう訊いてきたので、僕は少し考えてから、
「公開する」
と答えた。ほぼ同時のタイミングで神河さんは
「公開しない」
と答えた。

意見は4対4。完全に真っ二つだ。さあどうする、渚学園・星が丘学園生徒会。