僕らの世界4 (ページ17)

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新学期！・2 ページ17

「それと、これ、一番大事。よく聞けよ…」
「ふぁえあくへいーかあ、はあくふぃえ」
海斗は、ピザを食べながら言った。僕が
「タメなくていいから、早く言え？」
と訊くと、
「ふぇーはーい」
と言ってOKサインを出した。多分今のは、「せいかーい」だろう。
「はいはい、食い意地すげえな…
ズバリ、俺たちの後釜を探すことだ」
「後釜？」
後釜とは、簡単に言えば後継者となる後輩のこと。僕は、確かに、と思った。
「何でも、高等部の生徒会メンバーは、中等部の時、後釜で色々悩んだらしいよ」
青葉がそう言うと、浦部くんがプリントをみんなに配る。
「これ、俺がまとめてみたんだけど、渚学園と星が丘のがあるから両方見てみて」
回ってきたプリントを見ると、『Z019年生徒会(渚学園)』というタイトルが一番上に書かれていて、その下にはびっしりと文字が書き込まれた年表がある。
「吹奏楽部の先輩とか、人づてに聞いた話だから、全部が本当かは分からないけど」
「すげー、やるじゃん、浦部書記」
「まあな」

『3月後輩を募集しない姿勢を示す』
『7月後輩の募集を始めるも、結局見つからず』
『10月 2年生3人をスカウト、失敗に終わる』
『Z020年2月 10月にスカウトした3人を生徒会選挙に推薦するが、2人は立候補せず、1人は落選』
『3月後釜が見つかることなく引退、卒業』