僕らの世界4 (ページ1)

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初めましてページ1

「こっちこっち」
「あ、ショージ、やっほー」
「来たよー」
Z021年3月第4月曜日、放課後。僕ー伊達凉馬ーは、新生徒会メンバーで星が丘学園のBLUE LEMON本部に来ていた。星が丘も渚学園も新生徒会が発足したから、挨拶をしようということになったのだ。浦部くんは海斗に、瀬戸くんはショージ(先輩と呼んで慕っている)に会うのを楽しみにして来たそうだ。
「いらっしゃい、どーぞ入って」
中に入ると、星が丘の生徒会メンバーが揃って出迎えてくれた。海斗も、ちゃっかりその中にいる(詳しい事情は、『僕らの世界3』を読んで理解してくれ)。
「テキトーにそのへんの椅子に座って」
両校の生徒会メンバー合計8人が座っても余裕の広さ。渚学園の生徒会室より広いのが地味に悔しい。全員が席につくと、ショージが先陣を切って話を始める。
「じゃあ、とりあえず自己紹介から。俺の名前は東海林隼、生徒会長です。サッカー部だけど、文化部活性化にも取り組んでいます。よろしく！」
パラパラという拍手。ショージは、スター気取りで「ありがとう、ありがとう」と礼をしている。ショージが席に着くと、今度は青葉が立った。
「渚学園生徒会長の青葉真帆です。文芸同好会副会長です。よろしくお願いします」
自己紹介は流れ作業のように進んだ。
「星が丘学園生徒会副会長の進藤海斗です。前は陸上部だったけど、今は帰宅部です」
「渚学園生徒会副会長の伊達凉馬です。文芸同好会会長です」
自分の番が終わってちょっと安心した。
「星が丘学園生徒会書記の神河咲です。帰宅部です」
「渚学園生徒会書記の浦部将希です。吹奏楽部に所属してます」
「星が丘学園生徒会会計の三浦雄一です。美化委員の委員長で、帰宅部です」
「渚学園生徒会会計の瀬戸航平です。海洋学部部長です」
僕は、「生徒会唯一の1年生なんだよ」とつけ加えた。
「これから関わることが多いだろうし、よろしくね」
青葉がそう言うと、はーい、と返事をした。渚学園の生徒会はお馴染みのメンツで新鮮味がなかったから、新しい仲間を前にワクワクしてきた。
「初めましてのメンバーがいるとやっぱいいね」
「はい、気が引き締まります」
人見知りを全くしないショージや瀬戸くんも目を輝かせている。
「じゃ、本題に入ろう」