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芸当(ウィスティアリア・ホープ) ページ19

入学式翌日、三時間目休み時間。

『──ハイジョシマス』
「うわぁ...」

ひくり、頬をひきつらせたアリアがため息を吐いた。
ゆっくりと近づいて来るデストロイドを見下ろして、もう一度ため息を吐く。

「何もこのタイミングで来なくてもねぇ」

そう、このタイミングで。
ゆっくりと顔を足元に向ければ、白い校舎の壁が目に入る。元に戻せば、デストロイドと地面が見える。
つまり、

「...本当に、空気読めないなぁ。機械だから仕方ないけど」

ワイヤーを使って校舎の壁に垂直に立ちながら(・・・・・・・・・・・・・)、アリアは呆れた様にデストロイドを見た。
普段なら喜んで飛びつくデストロイド(分解対象)だが、今は丁度召喚大魔術を使った実験の最中で、邪魔でしかない。

『ハイジョシマス』

ガシャンと音をたてて、デストロイドの背にあたる部分から砲台が出現する。
狙いはアリアへと定められた。
命中すればアリアもろとも校舎の一部が吹き飛ぶであろうそれを眺め、アリアは自分の武器を取り出す。持ち主の要望で形の変わるそれは、今は羽根ペンとなっている。

「...」


デストロイドを見下ろして、アリアが落ちた。


体を支えていたワイヤーを羽根ペンで書いた文字が切断し、ポケットからレンチを取り出す。

『ハイジョシマ──』
「残念だけど」

落下したアリアがデストロイドに触れた瞬間、デストロイドは幾つものパーツに分解されて地に落ちた。ばらばらと降り注ぐパーツを浴びながらアリアが笑う。

「君みたいなタイプは分解し飽きてるんだよね」

それこそ、こんな芸当が出来るくらいには、と。
告げた声は、ばらばらと落ちるパーツの音にかき消された。

保健室(月黄泉 美夜)→←幻覚?(夜白)



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(プロフ) - 終わりました (2017年1月1日 23時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新します (2017年1月1日 17時) (レス) id: f9682346d9 (このIDを非表示/違反報告)
チェス盤(プロフ) - 更新しましたー (2016年12月23日 13時) (レス) id: e293136629 (このIDを非表示/違反報告)
チェス盤(プロフ) - 更新します (2016年12月23日 13時) (レス) id: e293136629 (このIDを非表示/違反報告)
歌菜子 - 終わりました (2016年12月21日 20時) (レス) id: beed06bc94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:北斗七星 x他9人 | 作者ホームページ:kirito03  
作成日時:2016年10月29日 21時

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