【小説】ネクサス魔法武術学園

厄日(紅葉) ページ39

お昼休み、なんでなのかしら…。

私は兄に捕まって一緒に食事をする羽目になっているのは何故かしら。

「クラスの人と食べてっていつも言ってるじゃない」

「紅葉に寄ってきた男が変な男だったら困るだろ！」

学園の男をどんな目で見てんだよこの兄貴は。

「椿兄さんの方がよっぽど変よ」

とお弁当の卵焼きを食べながら言う。

あーあ、なんで早く逃げなかったのかしら今日の私。

朝のデストロイドのせいかしら。

ちなみに私は茶道部、椿兄さんは美術部だけど、はたから見たら普通だろう。

けど私にとってはこれも椿兄さんがうっとおしくなる理由のひとつだ。

帰宅部と部活を入ってる人はもちろん帰る時間も違う。

私は元々椿兄さんと一緒に帰るのが嫌だったし茶道部には興味があったから入った。

そしたらあろうことか「遅い時間に帰ると危ない」という事で美術部に入った椿兄さん。

ちなみに同じ茶道部に入らなかったのは「茶道部に入ったら口きかない」と私が言ったから。

もう子供じゃないしここまでくるとうっとおしくもなる。

四六時中一緒じゃないだけよかった。

「ところで紅葉、どんだけ食うの？」

「え？」

私が食べるのはお弁当(2段重ね)とサンドイッチ(二つ)。

「紅葉って見かけによらず大食いだよな」

「…これで腹八分目くらいだけど」

「まだ少し入るのかよ！！」

自分でも思うが私は普通の人より食べる。

「それで全然太らないよな、むしろその栄養どこに行ってるんだよ」

見たところ体には行ってないとか言うけど。

「やめて、気持ち悪い」

妹をじろじろ見るな、仮にも妹よ。義理でも妹。

気色悪い。今日は厄日かしら。

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