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「阿部くんって大人しいよね」
「阿部は、、誘わなくていっか」
「何考えてるかわからない」
高校生の頃。
中学を卒業して、家から少し離れた片道2時間ぐらいの高校に進学した。
ほとんどが幼馴染で楽しかった中学校生活。
そんな気持ちのまま高校に上がった俺は、周りのクラスメイトに話しかけるタイミングを失ってしまい、グループや交友関係が確立し始める頃には孤立してひとりになっていた。
だからその分勉強にたくさん打ち込んだ。
でもそれと比例して、俺はどんどん暗くなっていて、世間でいう「陰キャ」になってしまった。
だからなのか、自分が行きたかった大学には行けて。
その瞬間、変わろう、そう思った。
もうこんな日々を過ごすのはうんざりだった。
それで幼馴染の仲のいい友達にいろんなことを教えてもらった。
美容好きの渡辺翔太にはスキンケアを、モデル体型の目黒蓮には洋服を、いつも面白い関西出身の向井康二にはコミュ力を教えてもらった。
「阿部ちゃんもともと肌綺麗だけど、意外と乾燥してるから、これ使ったほうがいいよ」
「阿部ちゃんは、、、ロングコートとか似合うかも！」
「阿部ちゃんはかわええ顔だから、あざといのとか似合うかもなあ」
そんな準備万端で迎えた入学式。
もう高校の時の悪夢は見ないよう、積極的に話しかけた。
だからか、いつのまにか俺は話の中心に立って、いわゆる“人気者”になった。
気が合う友達も何人かできた。
でもその分疲れてしまった。
学校生活は充実しているのに。
偽りの仮面を作って偽りの自分で振る舞う姿は大変だった。
いろんな人に愛想を振り撒くと、見ず知らずの女から告白されたりしてその度に断って思わせぶりだと言われた。
あぁ、もうなんなんだろ。
そんな中、ひとり目についた子がいた。
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りんごチョコポップコーン(プロフ) - コメント失礼します！主人公ちゃんの気持ちと行動、周りの様子が綺麗に分かりやすく書かれていて、とても読みやすいです！阿部ちゃんのあざとさがカンストしてて素敵！これからの展開を楽しみにしております！ (2023年3月4日 17時) (
レス) @page5 id: 61d7d12311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏 緒 菜 | 作成日時：2023年3月3日 14時
