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彼は気持ち悪いほど全てが完璧だった。
頭がいいのは勿論、近くで見るとより端麗な顔立ちをしているし、モデル体型でスタイルも良くて細いし、気遣いもできて、あざとかった。
「Aちゃん、おはよ〜」
今日は授業自体はないのだが、レポートを終わらせるべく大学の図書館で阿部くんと待ち合わせをしている。
「これ、買ってきたの。Aちゃん、ココアとコーヒーどっちがい、？」
ダボっとしたニットを萌え袖にして、温かい缶飲料を両手に持って差し出してくる。
こういうところだ。
『、あ、コーヒーで』
「もしかしてどっちもやだった？」
さりげなく首を傾げて聞いてくる彼。
そう、こういうところも。
『ううん、ぼーっとしてただけ。ありがとう。、、えっと、どこから進めるんだっけ』
「よかったぁ。あ、これについて、俺いい資料見つけちゃって。」
安心したようににこっと笑う。
そして彼が見つけてくれた資料はとてもわかりやすかった。
本当に少女漫画から出てきたのか、、？
.
「ふう、あとちょっとだね〜。今日はここで終わりにしよっか」
『そうだね』
彼のおかげもあり、私たちの作業速度は速くて、レポートも最後の方にかかってきた。
が、あたりをみるともう暗くて。
今日は帰ることにした。
校内を出ると、外の空気は寒い。
「Aちゃん、薄着すぎない？」
『あー、朝暖かかったから今日薄着で来ちゃったんだよね。』
「ん、これ着な、」
彼は自分のコートを脱いで私に被せる。
『え、いやちょっと。』
「寒いでしょ？」
『そう、だけど、』
「俺今そんな寒くないから着て。今度返してもらったらいいから。」
『そんな悪いよ』
「そんなんで風邪引かれたら俺も困るし。」
『ん、、ありがと』
言い返せなくなり、正直に受け入れるしかなくなってしまった。
きっと、これがいつも阿部くんの取り巻きの女の子たちだったら悶絶してるだろうな、と思った。
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りんごチョコポップコーン(プロフ) - コメント失礼します！主人公ちゃんの気持ちと行動、周りの様子が綺麗に分かりやすく書かれていて、とても読みやすいです！阿部ちゃんのあざとさがカンストしてて素敵！これからの展開を楽しみにしております！ (2023年3月4日 17時) (
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作者名：杏 緒 菜 | 作成日時：2023年3月3日 14時
