Orange Lovers (ページ13)

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丸子「男に苦労しなさそうな子が、どうしてよりにもよって丸山先輩を...」

章子「そうよねぇ...亮子ちゃんが声掛けた男子生徒と言えば、部活のエースとか部長とか、お金に余裕がある生徒とか...」

倉子「丸山先輩とはかけ離れてますもんね。」

丸子「うぅっ...どうしよう...」

一年のマドンナ的存在の子と平凡な自分じゃ、丸山先輩がどっちを取るかなんて火を見るより明らかだよ...

章子「丸子、これはもう亮子ちゃんより早く告白して丸山先輩と付き合うのよっ！」

丸子「ええっ！？そんなの無理だよ...」

倉子「あんたは丸山先輩のどこが好きなのよ？」

丸子「先輩は...」

優しくて

背が高くて、脚が長くて、穏やかな眼差しが好き

くしゃって笑う顔が愛おしくて

でも、真面目な顔はすっごくかっこいい

あと、たまにふざけてるところが可愛らしくて

丸子「しんどい」

好きなところがありすぎて思わず机に突っ伏してしまう。

章子「丸子！語彙力のないオタクみたいなこと言わないの！」

倉子「もうその思いの丈全部伝えちゃえばいいのよ。」

丸子「そんな...笑った時に見える歯茎すら素敵です、なんて言ったらドン引きされちゃうよ...」

倉子「あー、うん、そこは端折ろうか。」

章子「とにかく！丸子は丸山先輩に思いを伝えるってことでいいのね！？」

ええいままよ

丸子「うん...先輩に、告白する...！」

章子「よく言ったわ！じゃ、明日から特訓ね！」

倉子「こ、告白に特訓なんて要るんですか...」

章子「ええ、要るわ！じゃ、『丸子告白大作戦！』決行よ！！」

えいえい、おーっ！！

...

3人が盛り上がっている教室を覗き込むうさ耳リボン頭があったことを、この時の3人は知る由もなかった...