TT ページ47
…
───────── 遡ること、先週、楽屋
「ヒナ〜、来週誕生日やろ、ちっと早いけどプレゼントあげるわ〜」
「えっ、ありがとぉ。…変なモン入ってへんやろな」
「んなもん入れるわけないやろ、ただのてぃーばっくやで。」
「ティーバック…？(すばるお茶詳しかったんやな〜)どこのなん？」
「俺がいざという時に行く店や。」
「そんなええもん貰ってええんか？」
「そらプレゼントやし。」
「うわぁ〜、おおきに。家帰ったら飲むわ。」
「お、おう(？)」
上着を着込んで、「お先失礼しますー」と言ってヒナは帰ってった…
…あいつ、働きすぎちゃうか…？
──────────────
「と、言うわけやねん。」
「と、言うわけやねん、やないでヒナ！もう色々突っ込み入れたいけど、まず、すばるがお茶くれるわけないやろ！？」
「あの時は俺もどうかしててん。」
「あと！素直にTバック履かんでもええねんぞ！？」
「履かなすばるに失礼ちゃうかと。」
「何年来の付き合いやと思ってんねん！」
しかし…Tバックとtea bag間違えるか…
「どや？」
自分でパンツをくい込ませ、尻をこちらに向けてくる。
わずかに身じろぐだけでも、赤紫色っぽいテラテラとしたサテン生地が、艶めかしくひかる。
う…すごく……えっちや……
俺の語彙力と理性が限界になったところで。
「ヒナ…っ、明日も仕事あるし、ゆっくり優しくと思うてたけど…」
「…おぅ、どぉんとこいやぁ」
ふにゃりと笑った唇を、これでもかというほど貪る。
抱き潰してしもうても…許してな？
…
営みを一通り終え、時計を一瞥する。
日付はいつの間にか変わり、1月26日を表示していた。
「…誕生日おめでとう、ヒナ。」
「おん、ありがとぉな。やっと同い年や。」
「そうやな…」
5月には俺が39になるから、この短い期間はとても貴重だったりする。
「今後ともよろしく。」
「こちらこそ、な。」
急に恥ずかしくなったのか、ヒナは頭まで毛布をかぶってしまった。
「なんやねんもう…かわええことしやがって…」
かぶられた毛布からはみでた頭に、そっとキスをして。
暖かく部屋を照らすベッドランプを消し、眠りについた。
俺と同い年な期間が、ヒナにとって特別な時間になりますように。
ヒナHPB
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作者名：百澤那雄鬼 | 作成日時：2019年4月20日 0時
