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橙×赤 one day ページ29
...
「すばるーっ、すーばーるーっ」
「・・・。」
日曜の昼下がり、ソファの上でイチャつくふたり...というか厳密には渋谷にメロメロな丸山とまるで虚無に陥ったかのような表情をしている渋谷、である。
「すばるーっ」
「・・・なんやねん」
渋谷が冷たく返しても、丸山はじゃれながらまた「すばるーっ」と言う。
ただそれだけ
...しばらくシカトしとったら飽きるやろ
そう思い、シカトを決めこむ渋谷
へこたれず何度もじゃれつく丸山
...数分後
「(やっと止んだか...)」
じゃれつき攻撃が止んだところで、渋谷はソファから腰をあげた時、何者かに腕をぐっと掴まれた。
「うおっ！」
なにするん！
と丸山の方を向き、文句を言おうとした渋谷だったが、その唇は文句を言う前に塞がれた。
「んっ...」
唇から首筋へとキスは移動する
皮膚に吸い付く度にわざとらしく水音をたてられるのが恥ずかしくてたまらない。
「ちょ、まる...」
「ん？」
顔を上げた丸山の目は、何か興奮したかのようにぎらついていた。
「す、すまん...」
「なにが？」
「し、シカトして、ご、ごめん...」
小さい体を更に小さく縮こませようとする渋谷を丸山は快く許した。
...
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作者名：百澤那雄鬼 | 作成日時：2019年4月20日 0時
