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( You )
『あーやらかしてもうた....』
“平野くんだからあげるんだよ”
なんて、言ったはいいものの
恥ずかしくてもう誰とも顔を合わせたくない。
平野くんは平気でそう言うことをいう人だし
だから特に気にも留めなかった。
岸「紫耀って髪の毛結ぶの?」
岸くんが平野くんに話題を振ったことによって
みんなの目線は平野くんの左腕にいく。
「結ばへんよー
なんとなく付けとるだけ」
..........それ、私があげたやつ。
更に恥ずかしさが増す。
平野くんが私のあげた使用済みの髪ゴムを腕に付けてるなんて、世も末だ。
岸「何となくで髪ゴムつけるか?」
「だって大切な人から貰ったんやもん。
付けるしかないやろ?」
そう、平野くんはこういう人だ。
誰にでもこうやって思わせぶりな事を言う。
この前も
“もっとAちゃんのこと知りたい”
なんて言われちゃって、
『.......大切な、人ね』
そう言えば廉にそんなこと言ってもらったことないな、なんて。
好きじゃなかった。けど、付き合ってるんだったらそれくらい言ってくれても良かったのになー。
岸「え！じゃあ、俺があげても付けてくれねぇの？」
「おん、これ宝物やねん」
百均の黒ゴムなのになぁ....?
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作者名：葵 | 作成日時：2018年7月25日 0時
