君と見る景色 (ページ5)

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３．ページ5

拓実「ギリ間に合ったーー！」

「せーーふ！」

？「二人してなんでそんな汗かいとるん？」

「うわ！蓮先生、びっくりした！」

蓮「それ、高校の制服？めっちゃ似合っとる」

「でしょでしょ！今日入学式やったんです！」

蓮「そうやったんか。友達出来た？あおいはあんま心配してへんけど拓実大丈夫やったか？」

拓実「ちゃんと友達出来ました！」

蓮「おう！えらいやん！成長したなー！」

「私も、友達出来たし！」

蓮「うん。あおいはすぐできると思っとたよ笑
スカートあんまり短くしたらあかんで」

「お父さんみたい笑！」

蓮「もう君らは娘と息子みたいなもんだからね
ほら早く着替えておいで。」

「「はーい！」」

レッスンが始まる。

蓮「あおいーそこ遅い！」
　「拓実、そこはこう！」

蓮先生のレッスンはきつい。厳しいし、一切妥協が無い。私と拓実はいつも一列目を陣取ってレッスンに参加する。

「はぁはぁっ」

蓮「今日はここまで！次のレッスンで、今度の大会の立ち位置確定させるから、その覚悟しといて。
じゃあ、お疲れ様。気を付けて帰ってねー」

「・・・・・・・」

拓実「あおい、着替えて帰ろ」

「・・・ちょっと残らない？」

拓実「・・・・どうせ何言うてもやるんやろ」

「ありがとう。拓実」

拓実side

ミーティングが終わって、みんな着替えに行ったり帰る中、座ったまま動かないあおい。
原因はきっと最後の蓮先生の言葉。

前回の大会は俺がセンターだった。

でも、もともと蓮先生が決めたセンターはあおいだった。

その結果はもちろん俺も悔しかったし、今日まであおいに負けたくなくて必死に練習してきた。
あおいとセンターを変わった理由は怪我だった。

半年前

女子「お前なんてただの媚売りのくせに！！なんでお前センターなんだよ！」

レッスン終わり、個人練習をしていたあおいをチームメイトの女の子が突き飛ばした。

いきなり踊っていたところを押されたあおいはバランスを崩して転んでしまった。

「ちょ！なにしてんねん！」

女子「拓実くんがセンターの方がいいに決まってる！本当は拓実君もそう思ってるんでしょ？」

この女の子は数日前に、俺に告白してきた子だった。
俺には昔からずっと片思いしてるやつがいて、だから、丁重に断った。