君と見る景色 (ページ14)

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１２．ページ14

「ありがとうございました」

診察を終えて部屋をでる

母「あおい！！！」

「ママ！！！」

蓮「お母さん、この度はこんなことになってしまい、本当に申し訳ございませんでした」

母「頭上げて下さい！！蓮先生にはいつもお世話になってますし、今日も夜遅くなのに病院まで連れてきてくださって本当に感謝しています」

蓮「あおいさんの頑張りを僕も近くで見てきたつもりです。大会直前にこんなことになってしまって守り切れなくて本当に申し訳ないです」

母「蓮先生のせいじゃないです。この子が毎日楽しく過ごせてるのはダンスがあるからだし、それを与えてくれたのは蓮先生なので。
母子家庭で、私も仕事が遅くなってしまう事が多くて、家にこの子を一人にしてしまうこともあります。でも、レッスンがあれば一人で過ごすことも減りましたし、レッスン無くても拓実くんと楽しそうにダンスしたり、この子にダンスを与えてくださって本当に感謝しています。
もうなるようにしかならないですし、あおいもゆっくりこの子のペースで気持ち整理させます。」

拓実side

あおいは結局次の日病院でレントゲンを撮った結果、重度の捻挫だった。
もちろん1週間で治る訳もなく、大会に参加することはできなかった。

｢もしもし」

あおい「あ、もしもし拓実ー？
やっぱりさ、、、足、すぐ治らないって」

「っっ、.........
今どこおるん？家？」

あおい「ううん、スタジオにいる」

「、、、、は？」

あおい「あ、駐車場にママはいるよ。
蓮先生に話にきてさ、、、、、、、今はスタジオにいる。」

「、、、、、すぐ行く。待っとって｣

爆速で自転車を漕いでスタジオに向かった。
今、あおいを1人にさせるわけにはいかない。そう思った。
俺が行っても気持ちがすぐに晴れるわけもないかもしれない。
それでも、今はあおいのそばにいたかった。
今思えば俺も不安だったのもあるかもしれない、、、、

「はぁっはぁっ」

蓮「拓実、、、？」

「あ、、、、」

蓮「あおい、30分くらい前からずっと1人でスタジオにいるよ。行ってあげて。」

「はい。ありがとうございます」

蓮「たくみ！！！」
スタジオに行こうとすると後ろから蓮先生に呼び止められた。

蓮「俺も悔しい。あおいにも拓実にも本当に申し訳ない思いでいっぱい。
でも、あおいのためにもまだ大会諦めたくない。

拓実センターやってくれる？」