三つの選択 ページ4
僕はぼうっとその声を聞いて、安心したような、虚脱したような感じを受けた。
とにかく全身から一気に力が抜けて、フラフラになりながら最後のドアを開けた。
光の降り注ぐ眩しい部屋、目がくらみながら進むと、足にコツンと何かが当たった。
三つの遺影があった。
父と、母と、弟の遺影が。
これで、おしまい。
彼の話が終わった時、僕らは唾も飲み込めないくらい緊張していた。
こいつのこの話は何なんだろう。
何とも言えないこの迫力は何なんだろう。
「……んな気味の悪い話はやめろよ!楽しく嘘の話をしよーぜ!ほら、お前もやっぱり何か嘘ついてみろよ!」
そういうと彼は、口角を釣り上げただけの不気味な笑みを見せた。
その表情に、体の底から身震いするような恐怖を覚えた。
そして、口を開いた。
「もう…ついたよ」
「え?」
「・・・『ひとつ、作り話をするよ』
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aoiro(プロフ) - kirohaさん» ありがと (2021年1月6日 0時) (レス) id: 832b7f5fb6 (このIDを非表示/違反報告)
kiroha(プロフ) - 怖い話は、好きだから楽しかった (2021年1月6日 0時) (レス) id: 41ac27f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aoiro | 作成日時:2021年1月5日 21時