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春の陽気がいつの間にか湿気の帯びたものに変わりきっていた
そんな湿気の帯びた風を少し待ち望んでいたかのように
ふうは屋上へ向かう足を少し速める
一週間ぶりの屋上に足を踏み入れ、フェンスに凭れて座る
いつもと変わらないここから見える絶景
しかしそれを見るふうの瞳はいつもとは違っていた
ふうは顔をしかめ、ため息をつく
塞き止められていたものが溢れ出すように
我慢が出来なくなる
何とも思わなかったここからの景色にまで衝動が抑えられなくなる
もう二度と、自分が歌うことはないと思っていた
そんなことは出来ない、許されないと思っていた
しかし、そんなものはいとも簡単に壊れてしまった
あそこからの景色を見てから
錯覚してしまうほどに、よく
｢…似ていたから。｣
そう呟いたふうは苦しげで、それなのに何かを愛おしむような、複雑な表情だった
｢ふうちゃん！！？？｣
いきなりの大声に咄嗟に眉間に皺をよせて顔を上げると、そこには驚いた顔の空也がいた
｢どっどうしてここにいるの？！
あ、赤羽は？！｣
そう言ってあわあわとする空也をただぼんやり眺めながら昨日のことを思い出す
都雅は気づいただろう、あの時私が咄嗟に隠したことを
しかし、都雅はそれ以上は追及することなく無邪気に笑った
だから困るんだ
都雅の持つ不思議な魅力に引き寄せられるように、自分のことを話し過ぎてしまう
自分とは全く違う彼に
絶対的な目をして、包み込むように笑う彼に、縋りついてしまいたくなる
私は誰にも縋ってはいけないのに
誰にも自分を掴ませてはいけないのに
だから、困るんだ
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蒼(プロフ) - jupi**さん» わぁぁっ！ありがとうございます！♪♪ (2015年4月30日 19時) (
レス) id: bde65050a4 (このIDを非表示/違反報告)
jupi** - 4まで読みました！文章がとても綺麗で純粋で…優しい気持ちになれますね（´ ｀*）先が楽しみです！ (2015年4月30日 17時) (レス) id: c13b622e53 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - 実さん» す、す、すいませんでしたぁっ！！(一同) (2015年4月15日 6時) (レス) id: bde65050a4 (このIDを非表示/違反報告)
実(プロフ) - はーい、雪ちゃんいじめた奴ら〜♪……………………覚悟はいいか(怒) (2015年4月14日 12時) (携帯から) (レス) id: e9c8e38941 (このIDを非表示/違反報告)
実(プロフ) - 雪ちゃんトドメさしてるから (2015年4月7日 18時) (携帯から) (レス) id: e9c8e38941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2015年2月13日 22時
