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茜色を見つめるグレーの少年
類はふっと視線を落とし、自分の腕を見つめる
くたりと力の入っていなかった華奢で細い体を思い出す
自分の腕にスッポリと収まった彼女の体はとても軽く、どうしようもなく儚くて脆かった
それなのに、
気を失ったまま動かない彼女に
異常に動揺し、恐怖に震えていた
空也をすぐに察し、恐怖から救い出したとても強く、凛とした彼女の瞳
どちらが本当の彼女なのか
…それともどちらも、違うのか
｢…らしくねぇな。｣
こんなことぐたぐた考えるのは、
らしくない
類はふっと笑い、茜色に背を向けた
そして茜色から漆黒の色に変わった空を背景にキラリと光るカプセル型のネックレス
ふうはビルの屋上のフェンスに凭れながらそれを掲げていた
中に入っているのは類の言う通り
カプセル型の薬
彼は察していた、この中に入っている薬のことも、どうして使わなかったのかも
いや、使えなかったのだ
今月の容量はもうとっくに使ってしまっている
ふうは小さく息を吐き、
ネックレスを首につけ、
大切そうに服の中に仕舞った
そして今日のことを思い出す
恐怖に怯える彼の顔を
罪悪感がふうを駆け巡る
そして、何かを抱えている彼らの顔を
彼らの目を探るように見たときに見えた彼らの奥にある闇を
その闇の正体を知ってしまったから、断ることが出来なかったのだ
私はあの闇を知っている
知っているからこそ、彼らを…
｢…一度だけ、許してほしい。
彼らに関わることを。
何も…掴ませないから。
…全てが終わったら、すぐに消えるから。｣
ふうはここから見える"ある場所"を
見つめて悲しげに呟いた
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蒼(プロフ) - jupi**さん» わぁぁっ！ありがとうございます！♪♪ (2015年4月30日 19時) (
レス) id: bde65050a4 (このIDを非表示/違反報告)
jupi** - 4まで読みました！文章がとても綺麗で純粋で…優しい気持ちになれますね（´ ｀*）先が楽しみです！ (2015年4月30日 17時) (レス) id: c13b622e53 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - 実さん» す、す、すいませんでしたぁっ！！(一同) (2015年4月15日 6時) (レス) id: bde65050a4 (このIDを非表示/違反報告)
実(プロフ) - はーい、雪ちゃんいじめた奴ら〜♪……………………覚悟はいいか(怒) (2015年4月14日 12時) (携帯から) (レス) id: e9c8e38941 (このIDを非表示/違反報告)
実(プロフ) - 雪ちゃんトドメさしてるから (2015年4月7日 18時) (携帯から) (レス) id: e9c8e38941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2015年2月13日 22時
