傷口にティラミス＜yb×hk＞

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…





うなじに手を回して引き寄せ、テカテカの唇にかぶりつく。





酒が回っているせいか首の後ろはとくとく脈打っているし、
粘膜という粘膜がこれでもかと潤っていた。

ピチャピチャジュルジュルと派手な水音に、興奮していく
自分をたしなめるすべもない。





「ひかる、舌」
「っん、…ふ、ぁっ…あ…っ」





ひかるがよろけた舌を差し出した。
螺旋状にこねまわしたり、吸い上げたりしながら、敏感で
可愛い反応を愉(たの)しむ。

ひかるの舌はあんまりやり過ぎたら、そのうちぷつん、と
ちぎれてしまいそうなほど柔らかい。もしくは、口の中で
とろけそうなくらいに。

ひかるは両手でぎゅうぎゅう、と、ねじ曲がりそうなほど
スプーンを握り締め、一生懸命、快感に耐えているらしい。





「んぁ…ん…っ…いたッ、…」





下唇を噛んで、休憩に持ち込んだ。
ここでペロッと完食でもしようもんなら、計画が水の泡だ。

今夜はティラミス・ナイト。これじゃ、仕上げが足りない。





「ねぇやぶ、こっち見て……」





ひかるは俺の左手を捕まえ、自分の胸に押し当てて言った。

＿＿俺は今、大人の男を「美味そう」だと思っている。
さっきすすったそうめんに思うのと、ほとんど同じように。





「 からだもいっぱい触って？」





この潤んだ瞳や挑発的なセリフを引き出したのは、俺でも、
俺のキスでもなく、たった数口のティラミスなのだろうか。

ついさっき心にしまったばかりのスプーンを持ち上げると、
やっと出番かとばかりにギラギラ光った。

俺は、子供の頃から、つまみ食いで怒られてばかりだ＿＿。





「えっちな子になったもんだな」
「んっ、あっ、あっ…もっと…っ…」





後ろから抱きすくめ、脇の下から手を滑り込ませて、薄い
生地の上から指を這わせた。

触れるか触れないかの微妙な力加減で胸の飾りをなぞると、
ひかるは俺の二の腕に絡みついて、膝をオモチャみたいに
バッタンバッタン暴れさせている。





「ひかるのココ、すっげぇ硬くなってるよ…」
「言わな、で…っ…あぁっ、やぁ…っ」





カットソーを下に引っ張って、ぷっくり、主張したそれが
生地を押し上げている様をひかるにもじっくり見せつけた。

耳元で実況してやりながら、あいまに耳を吸ったり舌先で
遊んでやったりすると、腕の中でひかるが悶える。





「ちょっと痛てーぐらいが好みなんだろ？」
「んんっ……んぅっ、！」





くぐもった嬌声に眉をしかめた。
ひかるは知らぬ間にスプーンを咥えていて、ふぅふぅ、と
苦しそうに鼻で息をしている。





…

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