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…
八乙女にファスナーをおろされ、俺は剥き出しにされた。
半勃ちのそれはお願いしますと言わんばかりにお辞儀を
している。
「っ、くっ、…」
根本から先っぽまで、ねっとり舐めあげられて、背筋が
切なくふるえた。
チロチロだったり、レロレロだったり、八乙女は丹念に
舌でねぶってくれる。
すぐに咥えるなよって、誰かに教え込まれたんだろうか。
もしそうなら、その男とぜひ握手がしたい。
「八乙女、咥えて…」
「……ん、、っ」
八乙女の舐め方は上手いというより、とにかく俺好みだ。
とろろ蕎麦でもすするような音、男のわりにちいさい口、
たまに当たる八重歯、気持ちいい？って問いかけ続ける
上目遣い。
八乙女に手ほどきした男は俺なんじゃないかと思うほど
俺好みだった。
あの沖縄料理を口にした時の感動、箸が止まらない感じ。
「も、やばい…っ」
汗ばんだおでこを軽く押しても、かぶりついて離れない。
このまま出すのは、美味い前菜だけ食って帰るみたいで
もったいなく思えた。
俺はメインも、デザートも食いたい。今すぐに食いたい。
「八乙女、口離して…っ」
「んーっんっ…」
ちゃんと飲まなきゃダメだ、って誰に教わったんだろう。
わずかに覚えた嫉妬さえ刺激になって、もう限界だった。
「まじで離せっ…っ、、
……てか、俺にも触らせろよ…っ」
壊れそうな顎を鷲掴んで上を向かせたら、八乙女は少し
むせた。ケホ、コホ、と歪んだ顔もそれはそれで可愛い。
吸い寄せられるように、乱れた髪に利き手を差し入れた。
結び目に指先が引っかかって、邪魔するなよ、と苛立ち、
ブラジャーのホックみたいに、片手でヘアゴムをはずす。
光を練り込んだ髪がほどけて、匂い立つように色っぽい。
「んぅ…っ、、」
後頭部に両手を回して強引に引き寄せ唇にかぶりついた。
奥まで深く舌をいれて、唇が潰れるまで押しつけあって、
俺はこういう息の詰まるような、狂おしいキスが好きだ。
八乙女もすこすこ、と鼻息を荒くして、俺の肩に掴まり
一生懸命こたえてくれた。
八乙女のとろけきった表情は、それはそれは可愛い＿＿。
「腰抜けた？」
「だいじょぶ、、でもやばかったぁ...」
人懐っこい駆け引きなしの笑顔に、俺もつられて笑った。
男のプライド、販売部アレルギー、ざらざらした気持ち、
ア セ ト アルデヒド＿＿。
八乙女の笑顔に分解できないものなど無いように思えた。
「ベッド行こっか？」
「……うん…」
…
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しょこる(プロフ) - みきさん» ほかのお話も読んでいただけるということで、、気に入るものがあれば嬉しいです^^ (2020年6月17日 18時) (
レス) id: 93d8c8f749 (このIDを非表示/違反報告)
しょこる(プロフ) - みきさん» 素敵な言葉の数々をありがとうございます＊こちらはもうずいぶん前に書いたお話なのですが、こうして見つけていただき、感想までいただけて、羊ヘアのひかるくんが笑いかけてくれているような温かい気持ちになりました。 (2020年6月17日 18時) (レス) id: 93d8c8f749 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 本当に素敵なお話を有難う御座いました。他作品もじっくり拝読させて頂きます、素敵な出逢いに感謝：：突然の長文コメントを失礼致しました、。 (2020年6月17日 15時) (レス) id: 6c7a20d5ab (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 紡がれる文字、全てに開いた口が塞がりませんでした。一気読みを終えた後、ホッとするようなあたたかい気持ちに心が溢れるだけでなく、言葉にできない高揚感をも同時に得たのははじめてでした。この感動をうまく言葉に出来ず稚拙な文での感想となり申し訳ないです、;; (2020年6月17日 15時) (レス) id: 6c7a20d5ab (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - はじめまして。コメント失礼致します。はじめてしょこるさまのお話を拝読致しました…なんで、どうしてもっとはやく出逢わなかったんだ私…！！としか思えませんでした、: : 設定や情景1つ1つに息を飲んだのは勿論のこと、それらを表すしょこるさんの言葉選び、 (2020年6月17日 15時) (レス) id: 6c7a20d5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこる
| 作成日時：2019年2月14日 23時
