スパイスティー【黄・赤・緑】 (ページ27)

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『最近、大きなプロジェクトを任されてて、後輩たちをまとめなくっちゃって、張り切り過ぎちゃって』

和「Aちゃんらしいなぁ」

スーパーからの帰り道

彼の手には二つのエコバッグ
　

"私、自分で持ちます“

“ええ、ええ。俺が持ちたいんやから“

そう言って私のエコバッグを持ってくれた

和「でもなぁ、Aちゃん。ちゃんと休まなあかんで。いつか疲れが回ってくるから」

和「あ、そうそう。Aちゃんの好きな食べ物って何？」

『好きな食べ物…そうですね…』
　

んー、なんだろう

『私、喫茶店よく行くんです。だからホットケーキとかナポリタンとか、そういうのが好きなんです』

和「喫茶店か、素敵な趣味やなぁ。」

『和也さんはお好きですか？喫茶店。』

和「好き。めっちゃ好き！知り合いにな、喫茶店で働いている子がおんねん。そこによく行くんやよなぁ」

『へー、そうなんですか』

和「んふふ、今度行く？」

『仕事が落ち着いたら行きたいですね』

和「お誘い待ってま〜す！いつでもええで〜」

『和也さんは何が好きなんですか？』

和「…焼肉！」

『焼肉かー、しばらく行ってないな』

まあ、財布的にもアレだし笑

頻繁には行けないんだよなぁ

『焼肉高くて行けないんですよね』

和「ホットプレートとかでもできるで。ほら、なんかめっちゃ俺の部屋から煙出てくる日とかあるやろ」

…たしかにある

なんか「めっちゃ美味しそうだな、何焼いてんだろ？」とか思ってた

しばらくして家に着いた

『すいません、ちょっとポスト見てきていいですか？』

和「ええで〜」

少しのチラシと何かキラッと光るものがあった

ん？なにこれ？

『…え？鍵…？』

…え？誰の？

怖

いや、怖すぎ

ポストの中をよく見ると

2つ紙が置いてあった

一つはとあるマンションが指された地図