スパイスティー【黄・赤・緑】 (ページ16)

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あっという間に時は流れ長尾くんが来て3週間が経った

近況を話そう

お泊まりの後大ちゃんからメールが来た

大吾あれ、気にせんでええから

「あれ」とは電話のことだろう

しかし「あれ」については一切触れずその後は

大吾A〜好き♡

だの

大吾大好き♡

いつもの調子だ

特に大ちゃんと和也さんにはあまり変わりがない

だか長尾くん。問題は彼だ

今も…ほら

謙「せーんぱいっ！資料できました！"一人"でやりました！ご褒美ください！」

やたらと一人を強調し、上目遣いでご褒美をねだってくる

しかもその資料中々の出来なのである

ゔ、やめて。その顔

彼と道枝くんにはファンクラブができた

二人とも世間一般で言う犬顔イケメンで女性社員たちは一気に仕留められた

ちなみに丈くんもファンクラブが存在する

そう。以外とモテるのよ。うちの同期

なんてことを考えている私を

見限った長尾くんが声をあげる

謙「A先輩〜！話聞いてます？ご・ほ・う・びください！」

こういう時はいっつも飴やらなんやらで切り抜けている

ため息ながら今日もレモン味の飴を手渡そうすると

その手は阻止された

『…え？』

謙「僕、飴飽きました」

『飽きた…？じゃあガムでいい？』

謙「ん〜、お菓子じゃなくて先輩からのちゅーがいいです」

まさかの爆弾発言

『え、あ…』

いきなりそういうことを言うもんだから流石に頬は赤くなる

謙「んふっ、なーんてね。冗談ですよ！飴、頂戴しますね〜」

長尾謙杜

彼は最近イタズラ好きの小悪魔になった