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「A…さんを、青井らだお、君に一任する。任せたよらだおくん」
「そうそう、ボクが名付けた子だからね。ね、連絡先交換しよっか、Aちゃん」


と、スマホを取り出し私の方を見る。


「あっ、私スマホ持ってなくて…」
「ぅわ、マジか!じゃあらだおくん、コンビニに連れて行ってあげて。あとスマホも買ってあげること。よろしくね!」


「おじさんも色々買ってあげたいんだけどね!」と男性も後に付け加える。わたしは取り敢えず、なんとなくありがとうございますと返し、青井さんの顔を見る。結局見ても表情はわからないけれど。


スマホ買ってその後家も買ってこいと、そのまま部屋から出される。
まじかと思い、青井の顔色を伺う。うーん…と小さな声で呟くのが聞こえたが、悩んでるのだろう。主に、私の扱いを。


「じゃとりあえずこっち」

とりあえず着いていく。そろそろ松葉杖いらないのではと言われたので、外してみれば全身がほぼピンピンしていた。痛みもマシになったし、病院ってすごい…。

感動しながら、駐車場に停められた車の助手席に乗り込む。
私は気まずい空気に耐えかねて、発進して少ししたら話を振ったりもしたが、正直話はそんなに続かず、コンビニに着く頃には沈黙が流れていた。

ちょっと待ってて、と言い放ち、青井さんはシートベルトを外して車を出た。どうやら買ってきてくれるようだ。

暇だと思い、手元で少し遊ぶ。
青井さん…。そういう人なのだろうかとも思ったが、警察署での彼との雰囲気と比べればとてつもなく乖離していたため、きっと心を開いていない、もっと言えば警戒されているのだろうと思う。

…ある程度この街のことを教えてもらったら、彼の元から離れることにしようかな、申し訳ないし…。


その間、車ではラジオが流れていた。
ニュースのようで、昨日この街で起こった出来事がつらつらと述べられている。どうやら飛行機襲撃が起こったようだった。飛行機襲撃ってなんだろう。ハイジャックとはまた別なのだろうか。


そんなニュースたちをぼんやりと聞き流していた。すると、ふと私の耳元でコンコン、と音がした。そちらを見れば、青井さん。窓ガラスがノックされたみたい。私がえーっと、とボタンを探して窓を開ける。
私の目にたくさんの物が映された。


「これ、ご飯と飲み物。」
と、渡されたものを受け取る。

「あとこれはスマートウォッチ」
「で、スケボー」
「これは…」
「そして、お待ちかねのスマホ。はい、どうぞ」

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245(プロフ) - かとを74さん» コメントありがとうございます!モチベが倍になりました。とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします🥳 (3月28日 11時) (レス) @page23 id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
かとを74(プロフ) - 更新される度嬉しいです! (3月26日 17時) (レス) id: e7ab028975 (このIDを非表示/違反報告)
245(プロフ) - とくさん» ありがとうございます…!修正いたしました🙇🙇今後ともよろしくお願いいたします☺️ (1月6日 17時) (レス) id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
とく - めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみに待ってます…!!(ストリーマーグラセフだったのは前で、今はストリートグラフィティ・ロールプレイ、略してストグラのようですよ…!) (12月25日 22時) (レス) id: b931af8e9b (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ好きののあ。 - 8話でこのクオリティ。これは神作品の予感... ! (12月20日 11時) (レス) @page8 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:245 | 作成日時:2023年12月7日 3時

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