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日が暮れれば、街に灯りが散りばめられる。
横を通る車に何回も抜かされながら、ペダルを漕ぐ。


景色を見てぼーっとしながら漕いでいたので、いつのまにか知らない場所。後ろを見れば眺めが良くて、そこでようやく山まで来ているのだとわかる。

ずいぶん遠くまで来たような気がして、眼下を眺めれば、ヘリが何台が飛んでいるのが見えた。私と同じ高さ、って、それなりにすごい高さな気がする。あのうちに青井さんがいたりするのだろうか。

4台くらいだろうか。くるくると回って、小鳥が遊んでいるよう。
そんなふうに眺めていれば、ぱつ、と光ったのが見え、次にドカンと大きな音と、少しして、何かと何かがぶつかったような金属音。



なんだと思い、しかしふとよぎる、嫌な予感。ハンドルをぐっと逸らして方向転換をし、急いで山を下る。ゆるっと漕いでいた自転車も一転、こんな重労働をさせられてびっくりしていることだろう。

慣れているわけではないから、ぶつかるかもな、と薄く考えながらハンドルを切る。


しばらくすればサイレンの音が聞こえ出して、それは確かにあの光を見た方向だった。近付いて行けば、焦げ臭さが鼻についた。

「…あっ、そこの。ちょ、ちょっとストップ!」


赤色灯の近く、ぱっと目の前に人が出て来た。思わず自転車を止める。背後の炎が私にまで熱さの手を伸ばしてきて、じりじりと肌を焦がす。

背後の炎上で陰になって顔があまり見えないが、とりあえず男の人。三つ編み…?


「ごめん君、こっち事件現場で危ないから離れて」
「あっ、あの、こっちでもしかして、ヘリコプター落ちましたか?」
「ああ、落ちたよ。だから危ないから…」
「もしかして青井さんですか?私、Aって名前で、お世話になってて」


必死に言葉を発する。今までで1番焦っている。記憶はないけれど、私が目覚めてからで言えば多分そう。

彼は、少し考えたのち、「Aさんって言いました?」と言った。私がそれに頷けば、そっか、と言う。


「今こっちは危ないから無理なんだけど、警察署で待っててくれれば行くように言っとくよ。」



一度悩んでから、頷く。気をつけて、と背後から投げかけられ、一度振り向いてまた頷いたあと、背を向けた。

警察署へ向かう道半ばで、夜風が体を冷やす。すっと、首元から冷たさが広がるような。夜だからだろうか。きっとそうだ。


自転車を建物前に置き、警察署のロビーの椅子で待つ。どうせ、まともに他のこともできないだろうから。

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245(プロフ) - かとを74さん» コメントありがとうございます!モチベが倍になりました。とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします🥳 (3月28日 11時) (レス) @page23 id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
かとを74(プロフ) - 更新される度嬉しいです! (3月26日 17時) (レス) id: e7ab028975 (このIDを非表示/違反報告)
245(プロフ) - とくさん» ありがとうございます…!修正いたしました🙇🙇今後ともよろしくお願いいたします☺️ (1月6日 17時) (レス) id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
とく - めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみに待ってます…!!(ストリーマーグラセフだったのは前で、今はストリートグラフィティ・ロールプレイ、略してストグラのようですよ…!) (12月25日 22時) (レス) id: b931af8e9b (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ好きののあ。 - 8話でこのクオリティ。これは神作品の予感... ! (12月20日 11時) (レス) @page8 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:245 | 作成日時:2023年12月7日 3時

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