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「今日からここがAさんの…城!…です!ジャジャーン!」

馬ウアーさんがドアノブを捻り、扉を開く。

…そこは部屋だった。そう、部屋。ただの。なぜか椅子が5脚くらい重ねられたものが端にあるが、それだけ。テーブルはない。部屋って、何も無いとこれほど寂しく見えるのか。

ただの“空間”…すぎるな。


「…おぉ…」

「…なんか微妙な反応じゃないか?」
「そりゃそうでしょ。家具無いし」
「部屋っすもんね。普通に」


そう口々に言われ、部屋を見回してどうにか反応を返そうと試みる。


「でも雨風をしのげそうで…」

そう絞り出せば、いいんだよと笑われた。
表情を伺えば、不快そうな感じではなくて、胸を撫で下ろす。

「おふたりは、お家に住んでるんですか?」
「ああ」
「ボクもだよ」

その後、二十日さんがスマホを取り出し、家の写真を見せてくれた。…。しかし、それは目を疑う光景だった。

「これがねー!」

と、若干ブレている写真を見せてくれたのだが。その写真が、何かの…人形…?が無数に置かれている恐ろしい写真だった。
そうなんですね、と笑顔を保っているつもりだが、できてるかな…。

その時だった。3人の体が同時に動いたような気がして、それと同時にスマホの画面が消される。

先に動いたのは馬ウアーさんだった。


「…じゃあ、らだお」
その笑顔を青井さんに向けた。

「馬ウアーさん…?いやいや」

「…ね、らだおくん」

「ネルさん…?嘘だろ…?」


馬ウアーさんと二十日さんが、青井さんの肩にポンと手を置く。


「後はよろしくね、対応課」
「特殊だけですって、俺」
「客船行ってくるな、らだお」


二十日さんはグーを自分の顔の横においたかと思うと、人差し指と中指を伸ばし揃えて、ウインクをした。そのまま部屋から出ていった。馬ウアーさんもそれを真似して下手なウインクを青井さんに送り、同じように部屋を出ていった。


「…警察っていい加減だからさ、あんまり頼らないほうがいいよ、Aさん」

青井さんはマスクの中で大きくため息をついて、頭に手を当てる。


「…じゃ、家具からね。ある程度生きていけるようにはしよう」
「はい、ありがとうございます…!」


ぽん、とすでに青井さんに置かれた、向かい合わされた椅子に座る。


「えー、問題です。俺たち市民に1番必要な家具はなんでしょうか」

「えーっと、ベッド?」

「はい、ぶー。正解はクローゼットでーす」

「それ本当ですか…?」

「や?独断と偏見」

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245(プロフ) - かとを74さん» コメントありがとうございます!モチベが倍になりました。とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします🥳 (3月28日 11時) (レス) @page23 id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
かとを74(プロフ) - 更新される度嬉しいです! (3月26日 17時) (レス) id: e7ab028975 (このIDを非表示/違反報告)
245(プロフ) - とくさん» ありがとうございます…!修正いたしました🙇🙇今後ともよろしくお願いいたします☺️ (1月6日 17時) (レス) id: 223c5bae8c (このIDを非表示/違反報告)
とく - めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみに待ってます…!!(ストリーマーグラセフだったのは前で、今はストリートグラフィティ・ロールプレイ、略してストグラのようですよ…!) (12月25日 22時) (レス) id: b931af8e9b (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ好きののあ。 - 8話でこのクオリティ。これは神作品の予感... ! (12月20日 11時) (レス) @page8 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:245 | 作成日時:2023年12月7日 3時

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