僕達、今から逃げてきます。 (ページ15)

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#織山尚大side
この6人の中で1番死に近いのは俺。

恭平くんも、瑞稀くんも同じ病気で病気なのに、俺一人がステージIII。

1番年下なのに。

尚「みんなって猫好きですか？」

思い出した話をした。

小さい頃、公園によくやってきた白い猫。

ある日突然来なくなってしまったけれど。

恭「まぁ、どちらかと言えば、猫派やな。」

尚「野良猫って自分の死がわかるんです。死が近くなったら、大切なものを置いてどこかへ行っちゃうんです。」

病室が静まりかえる。

尚「俺も逃げちゃおうかな。」

嶺「そんなことさせない。尚大が1人になるなんてありえない。｣

嶺亜くん…。

瑞「俺だったら尚大と一緒に行くよ。」

末「じゃあいっそ6人で逃げるか。」

斗「本気で言ってます。」

恭「それもいいかもしれないですね。１回大切なものを捨てて猫でも探しに行きますか？」

何か、、変な方向に話が…。

嶺「本当に逃げようか。こんな狭い牢屋でウズウズしてるだけなんて、スリル無さすぎるし。」

恭「じゃあ俺、スマホは置いていきます。一応最後のメッセージくらい入れときますけど。」

末「じゃあ俺は、財布と…」

尚「本当に今から…いいんですか？俺なんかのために、、」

斗「なんか、楽しそうだし。何、怖がってんねん。」

～ㅇ～ㅇ～
俺も準備する。俺は、手紙を残すことに。

尚「ごめんね。」