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優しい大悦さんのことだから、こうなることは予想どおり。
それは君も同じみたいで。
「もぉー、翔ちゃんのばかぁ」
「ははっ、なにが？」
「大悦さんに心配かけたくなかったのにー」
「ったく、一緒にご飯行ける体調かよ…」
「行けますぅ」
「昨晩、夜間救急駆け込んで。点滴してもらってたの、どこの誰ですか」
「むぅぅー…」
頬を膨らませてリスみたいになってる君を横目に、楽屋の扉をぱたんと閉める。
「ほら、お芝居スイッチ切っていいよ」
言った途端、がたんと音をたてて壁にもたれる。
「なんで、分かんの…」
「甘く見ないでいただきたい」
ふわりと身体を抱き上げて、とりあえずソファに寝かせて。
着替えはメイク室で済ませてきたから、このまま直帰できる。
潤からもらったうどんを、忘れずかばんに入れ。荷物をまとめて君を見ると。
具合が悪いのか、疲れたのか。
丸くなって、すやすやと眠っていた。
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作者名：あんず
| 作成日時：2017年9月10日 21時
