一緒に帰ろう (ページ44)

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そんなかんじで始めた撮影は、意外にも順調に進み。

少しふらついてはいるようだけど、ちゃんと歩いて楽屋に戻る。

「お、嵐さん。久しぶりだね」

「大悦さん、お久しぶりです」

声をかけてきたのは、昔やってた番組のプロデューサーさん。

随分お世話になった人で、今でも仲良くしてくれている。

「今日は仕事、何時に終わるの？よかったらご飯でもどうだい？」

「ほんとですか？今日は夕方終わる予定なので…」

潤を含めた３人が話を進める中、君もにこにこ見ていて。

「にの、行く気…？」

「へっ？だって断れないでしょ」

「バカ。今日ぐらいちゃんと休めって」

肩をぽんぽんと叩いて、声を出す。

「すいません。俺ら２人、今日は断らせてください」

「ん？どうした？」

「こいつ、ちょっと体調崩してて。俺も心配なんで」

「ちょ…っ、翔ちゃんっ」

「にのが？大丈夫か？」

心配そうに近づいてきて、君の額に触れる。

「あ、熱あんじゃん。ごめんな、呼び止めて」

「いえ…ほんと、大丈夫なんで」

「無理しがちなとこ、変わってねぇなぁ。ほら、ちゃんと帰って休みな」

「…すいません」

「いいからいいから。翔くん、頼んだよ」

「はい、もちろんですっ」