一緒に帰ろう (ページ38)

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20分くらいかけて半分を食べ。

残した分は、俺の朝食に。

「翔ちゃん、風邪うつる…」

「平気平気。俺、身体強いから」

むしろ俺にうつして治るのなら、喜んでうつりますけど。

「ん？」

薬を飲んだ君が、不審そうに見る。

…声には出てなかったよな。

「あ、いや…。着替えよっか」

着替えやすそうな前開きの服を探して。

深緑のチェックシャツにチノパン、茶色のカーディガンを持って戻る。

「ぁりがと…」

服に手をのばして、ふわりと笑ったけれど。

ふにゃりと力の入らない、まだ赤い顔の君には、できる限り休んでいてほしくて。

「俺やるから、楽にしてな」

持ってきた服は渡さず、頭を撫でた。

ぷちぷちとパジャマのボタンを外して、汗を拭きながら服を着せて。

「よし、できたっ」

カーディガンを羽織らせたところで、身体が後ろに傾く。

背中を支えて様子を見ると、少し顔色が悪い。

「大丈夫か？」

「ん…ちょっと、クラってきた…」

「疲れたかな…。俺も準備するから、10分くらい横なってて」

布団をかけて、パジャマを掴んで洗濯機に向かった。