一緒に帰ろう (ページ21)

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「翔ちゃ…きがえる…」

買ってきたものを片付けて、必要そうなものを集めて。

ひとんちをうろうろした末、ごちゃごちゃと荷物を持って寝室に入ると。

すこし顔色の戻った君が、すこし掠れた、声をかけた。

「お、大丈夫か？」

「ん…少し、マシになった…」

心配かけまいとしているのか、ふわりと微笑む。

近くに置いていた袋も、使ってはいないみたいだ。

「分かった、身体起こすよ？もたれてていいから」

背中に手を入れ、ゆっくりと起き上がらせる。

体温の残るベッドに腰掛け、体重を俺にかけさせて。

冷たく濡らしたタオルで汗を拭きながら、薄黄色のパジャマを着せた。

本当はあったかい方がいいんだろうけど。

こんなに熱い身体、すこしでも冷やしてやりたい。

布団の上に落ちたタオルを拾い、冷やしなおして額にのせて。

「熱、測ろうな」

ボタンを２つはずし、脇の下に体温計をはさむ。

自分でやると言わないところを見ると、やはり相当具合が悪いんだろう。

「にの、どっか痛いとかある？」

「…へーき」

「隠さなくていいの。どこ具合悪い？」

「あたま、ぼーっとして…ぐらぐらする…」

「そっか。熱高そうだもんな」

紅潮した頬に触れると、かなりの熱が感じられる。

ちょうど鳴った体温計を引き抜けば、38.9度の表示。