一緒に帰ろう (ページ19)

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車に乗せられた君は、意識はあるみたいだけど。

話すのもしんどいのか、座席に沈み込んで。

苦しそうに、肩で息をしている。

「すぐ家だからな、」

そのまま家へ送ってもらう気だったんだけど。

武さんの勧めで薬局に寄り、解熱剤やら食材やらを買いこんだ。

たしかに君の家に、看病に必要なものが揃っているとは思えない…

「着きましたよ。お疲れさま、和くん」

手伝ってもらいつつ、ぐったりした君を背中に乗せる。

じんわりと背中に伝わる体温と、首元にかかる少し荒い息。

「ちょっと揺れるけど、気持ち悪くなったら言うんだよ」

返事を返すことのできない君に、一応伝えて。

「明日の詳細、分かったらメールください」

「はい、もちろん。和くんお願いします」

酔いやすい君を揺らさないように、そっと歩き出した。

「おじゃましまーす…」

君のポケットに入っていた鍵で扉を開けて。

一度玄関に君を降ろし、向かい合うように身体を支えながら、靴を脱がせる。

俺にもたれた顔を覗き込めば、顔色はより悪くなっていて。

「気持ち悪い？」

目を閉じたまま動かない君を抱き上げて、寝室のベッドに寝かせた。

額には、前髪が貼りつくほどの冷や汗をかいていたから。

氷水の入った洗面器と、袋とタオルを、急いで持ってきて。

口元にタオルを敷き、身体を横にする。

「吐いちゃいそうか？」

無意識に顔をしかめる君の背中を、ゆっくりとさすり続けた。