英雄ヒーロー3 (ページ31)

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英雄114 ページ31

ピンポーン

引子「あら？誰かしら」

緑谷「僕出てくるよ！」

引子「大丈夫？無理しないでね？」

緑谷「これくらい平気だよ」

ピンポーン

緑谷「はーい！」

緑谷宅のチャイムが鳴る

体育祭の振替休日1日目の昼間の出来事

雄英体育祭は大きな盛り上がりを見せ無事に終わった

結果は、1位爆豪、2位轟、3位に常闇と飯田という成績をおさめた

最後まで白熱する試合を見せ昨年度よりも好評だったとか

緑谷「はーい！…あれ、君たちは確か…」

？「こんにちは、マスターのお友達さん」

？「私もいるよ？」

ドアの前に現れたのはヒーロー基礎学でオールマイトと対戦した少女と体育祭時に出会ったジャックの2人だった

ヒーロー基礎学で現れたこの少女の名前は“アビゲイル・ウィリアムズ”

17世紀末にアメリカマサチューセッツ州にあるセイレム村で起きた魔女裁判事件

200名が逮捕され、うち19名もの絞首刑、2名の獄'死、1名の拷問'死という惨劇を招いたという事件だ

そのセイレム魔女裁判の最初の告発者の一人として歴史に名を残した少女がこのアビゲイル

ｼﾞｬｯｸ｢わたしたちはジャック・ザ・リッパー｣

アビ｢アビゲイルよ。アビーでいいわ｣

緑谷｢2人で来たの…？｣

アビ｢ええ、そうよ｣

緑谷｢そうだ…！Aちゃんは！？あの後どうなったの！？｣

ｼﾞｬｯｸ｢……｣

アビ｢……｣

しばしの沈黙

アビゲイルとジャックの顔から笑顔が消え、眉を下げた

2人はお互いに顔を見合わせ再び緑谷を見上げた

アビ｢今日はそのことで来たのよ｣

ｼﾞｬｯｸ｢おかあさんに会わせたくて、お迎えに来たんだよ｣

緑谷｢お迎え…え？ってことはAちゃん家に行くの！？｣

今までAの家に行ったこともなければ、場所を教えてもらったことがなかった緑谷

正月の年賀状を一方的に送りたいと話しても
わざわざ元旦に緑谷宅にAが訪ね、手渡しで年賀状を渡していたほど

緑谷｢い、今から…だよね…？｣

ｼﾞｬｯｸ｢？うん｣

アビ｢そのために来たのよ…？｣

緑谷｢そ、そうだよね！！用意してくるから少し待っててね！？｣

流石に少女2人を長時間ドアの前に待たせるわけにもいかないため
母親に端的に訳を話し、すぐさま家を出た