英雄ヒーロー3 (ページ17)

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英雄100 ページ17

Aは1-Aの観戦場所へ着くと
既に緑谷は治療を終え、飯田と麗日と共に座っていた

飯田｢おっ、Aくんも来たぞ！｣

麗日｢デクくんの隣にどうぞー！｣

Aに気付いた飯田と麗日は声をかけ、席へ誘導した

Aはそれに大人しく従い緑谷の隣に座った

緑谷｢先行ってると思ったけど、遅かったね｣

｢………｣

麗日｢デクくんの試合中どこ行ってたん？｣

飯田｢凄い試合だったぞ｣

｢……見た｣

緑谷｢えっ！じゃあ下d((いだぁ！！｣

｢………｣

緑谷の片足を踏んずけ、口を閉ざさせるA

先程の試合とは真逆のことをするAに緑谷は涙目になりながら心配する2人になんでもないと平然を装った

緑谷｢試合、見てくれてありがとう｣

｢……別に｣

Aは2本の指に巻かれた包帯を横目に
ステージへ顔を向けた

第2回戦目はA組同士の戦い

轟焦凍 vs 瀬呂範太

そして開始の合図が出ると
勢いよく轟を瀬呂が自身の個性であるテープで拘束し、そのまま場外へ引っ張る

それに対して轟は一切のアクションを取らずにいたのだが…

轟｢悪ィな｣

瞬間
会場は大きく揺れ動く

その正体は、轟の個性である氷結であった

ステージ上からソラに向けてスタジアムの外にはみ出すように大きく現れた氷

観客席にも被害が大きく及んだかと思いきや

麗日｢ぇ……副…主審…？｣

緑谷｢っ！レティシアさん…！｣

｢………｣

ｼﾞｬﾝﾇ｢ふぅ……間に合ってよかった｣

間一髪の距離でA組の観客席を自身が持つ旗により氷を防いでみせた

A組に向け笑顔を見せた後、周りの被害が及んでいる場所を見渡し確認が終わると
ステージ上にいるミッドナイトにひとつ頷いた

ジャンヌが見渡した方をよくよく見ると、複数箇所で空気が揺れている場所がある

これは、霊体化しているサーヴァントがいる証拠だ

現に氷は人に当たることなく、ソラへ真っ直ぐと伸びていた

ミッドナ｢瀬呂くん行動不能！
轟くん、2回戦進出！！｣

ｼﾞｬﾝﾇ｢それでは、お邪魔しました！｣

ジャンヌは旗をくるりと回し、A組に一言残しステージへ飛び降りていった

峰田｢また来てくださいね！レティシアさんっ！｣

上鳴｢お綺麗だ……｣

ステージ上では轟が自身のもう1つの個性である炎によって氷を溶かしていた

その背中はとても寂しく見えて、悲しそうだった