ミルクレープ* ページ5
それから俺はなんて言ったんだっけ。
「急いでるんですか?」
うん。確かそんなようなことを言った気がする。
よく覚えてねぇけど。
A「いえ、暇だからのんびり図書館に行こうかなぁって。笑」
いきなり他人から話しかけられたのに、全く警戒心を見せないで屈託の無い笑顔で笑った彼女を見て、
この人のこと好きになりそう。って。
よくわかんねぇけどそう思ったんだよな。
それで俺はへったくそな嘘ついて。
Aさんと一緒に図書館に行って。
[本日、休館日。]
図書館の扉にそんなプレートがぶら下がってるのを見て、内心ガッツポーズしたんだ。
A「日曜日は休館日なんだね、覚えておこう。」
頷きながら真剣に言うAさんを可愛いなと思いつつ、尽八の罰ゲームであった、ナンパをした。
「…この後何か用事ありますか?」
きょとんとしたAさんは不思議そうに首を横に振って。
A「ここで会ったのも何かの縁ですよね。笑」
俺が何を言いたいのかわかったみたいに、笑って言った。
この前尽八から教えてもらったカフェを目指しながらAさんと、自己紹介みたいなものをして。
「大学生、ですか?」
A「うん。童顔だから見えないって言われるけどね。笑」
年上ってきいて少しショックだったけど、その纏ってるオトナっぽい雰囲気は納得できた。
A「てっきり新開くんも私と同い年ぐらいかと思ってた。笑
最近の高校生ってみんな背が大きいね。」
「…まぁ、高3だし。」
年下だからって警戒してないのかな。
それもそれでけっこう悲しいんだけど。
「Aさんって彼氏いるの?」
A「えっ、…今はいない、かな。笑」
「ってことは前はいた?」
A「そりゃあ大学生にもなって1人もいないわけないでしょ。笑」
会話の内容は変な緊張と楽しさが混ざってよく覚えてないけど、Aさんが彼氏はいないって言ったことは、よく覚えてる。
242人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コウ(プロフ) - こんばんは。コウと言います。パネトーネの所殺菌効果だと思うのですが雑菌効果になってます。この話面白かったです。これからも応援しています。 (2017年3月3日 20時) (レス) id: 41dfced98c (このIDを非表示/違反報告)
椰由子(プロフ) - 物語すごく良かったです^ ^二人の恋路が可愛すぎて何回もよんじゃいました^o^タイトルもオシャレでケーキ食べたくなりました(^∇^) (2015年9月7日 23時) (レス) id: 6c05c56852 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ホタル*さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると安心します(*^^*)これからもよろしくお願い致します!笑 (2015年8月6日 0時) (レス) id: 1421759186 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ドッペルゲンガーさん» ありがとうございます!!楽しんでいただけて良かったです(*^^*)これからもよろしくお願い致します! (2015年8月6日 0時) (レス) id: 1421759186 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル*(プロフ) - あんずさんの小説、またまた一気に読んでしまいました!!新開さんすごくかっこよかったです!素敵な物語をありがとうございました! (2015年5月2日 23時) (レス) id: c5e9125b99 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あんず | 作成日時:2015年2月22日 1時